女が股を開くツンデレ効果 実感バージョン
最初は怖かった人にちょっと優しくされたらコロッ!とゆく

(注意・経験談ですがエロシーンないです。『セックスした』の一言しかないですからご注意ください)
(エロシーンを見たい方は、どうぞ、ぜひ別の記事をどうぞ見てくださいませ➡目次)
隣の部署の課長は怖い人でした。
私は隣の部署の女の子たちといつもお昼を一緒に食べていたのですが、よく彼女たちがその課長の悪口を言っていました。
「またこんなこと言われた―っ!」とか。
「パワハラ並にひどいこと言われたーっ!」とか
「一個間違うと課長に10倍怒られる!!」とか
「課長の娘さん、絶対に将来グレると思うよ!」とか
「いやいつか奥さんに出て行かれるよ!!」
とか。
その人は▲山課長といいました。
私は隣の部署の女子たちの話を聞いて、絶対に▲山課長には、近寄りたくありませんでした。
下手なこと言って怒られたら怖いというのもあったし、もっと怖いのは、私は気がとっても強いので▲山課長と喧嘩しかねないからです。
私は、自分の直属の上司には、一言も反抗せずにうまくやりますが、会社人生で何回か、よその部署の人と喧嘩してしまったことがあります。喧嘩ってか、かなり大太刀回り的な・・・。
私、穏やかな人に対しては、こちらもものすごく丁寧に優しく対応しますが、乱暴な口のききかたをされるとそれだけで
「何を~!!」ってなっちゃうときがあるんですよね。
もし▲山課長に理不尽にひどいこと言われたら、きっと私がもっと失礼なことを言い返しちゃう。
そんな自分が怖いので▲山課長には近寄らないようにしていました。
そして実はもっと怖かったのが・・・。
いつか、隣の部とうちの部署との合同の宴会をしたことがあったのですが、そのときに▲山課長が、他の人と話している声が聞こえてきて私はビクッとなったのです。
「俺、子供がいるのに離婚するやつなんて人間だと思っていないから」
別に私のことを言われているわけではなかったのですが、その言葉は私にささりました。
若くして結婚して子供を産んで、数年で離婚した私は、これを言われるのが一番キツかったです。
普通、周りの人は気遣って、離婚経験当時者には直接は悪いことは言いません。
「あなたが離婚した方がいいと思ったからその道を選択したんでしょう?いいじゃない。私、あなたのこと全然かわいそうとも思わないわよ」
と女の先輩は言ってくれました。
「まあうちの会社で真面目にやってりゃ、きっと一人でも心配なく子供育てられるからね」
と男の上司は言ってくれました。
口の悪いおじさん社員でさえ
「しょーがねえなあ!でももうしちゃったもんはしょうがないよな。元気だせ。」
とか、仲のいい同僚は
「晴れて独身だね!恋人、作れるね」
とか言ってくれます。皆さん、直接本人には・・・・。
しかし、この宴会時に『▲山課長』が口にした言葉が多くの人の心の中にある本音だと私は知っていました。
だからズキッときたのです。
そして自分もそう思っているので、言い返せません。
やっぱり、私、この人とは喧嘩にさえもならないかも。
近寄ったら、私が傷つけられるだけかも。
本当の意味で恐ろしいわ。
▲山課長は私と違って、真面目で固くて、自分に厳しくて、優秀な人でした。私と正反対です。
そして、▲山課長のほうも私のことをなんとなく避けていると思いました。
私が他の部署とやった大喧嘩の噂知ってるのかなあ?
私は隣の部署の他の男性とはよく話をしましたが、▲山課長はほとんど私に話しかけてくれませんでした。
また、きっと、もしも私の会社でやってきた数々のエロい実態を知ることになったら、多分もっと嫌われるだろうなあ。そう私は思っていました。
しかし、その後、あるころから、私はまた違うことに気が付きました。
隣の部署の女子が言うには、
「課長は自分にも厳しいけど、その厳しさを私たちにも要求してくるのよ。絶対にこの資格を取れとか。」
「難しい仕事も任されるし。辛い」
と言うことでした。
それはいいんじゃないの?
と私は思いました。
思えば、そのころの私の上司は私にすごい難しいことはさせませんでした。
私の上司は私を甘やかしているといえば、甘やかしているのです。
ぬるま湯は気持ちよかったけど、しかし、少し物足りないと言えばそうだし、悔しいと言えば悔しかったです。
もっと責任ある仕事をやらせてほしいと、実は私はと思っていました。
一方、隣の部署の▲山課長の部下の女子たちは確かに若くてもちょっと難易度の高い仕事を任されていました。
今までの上司だったら遠慮していた、もう、ゆっくりしたいという感じの定年間際のおじい様社員さんにも▲山課長ハードな仕事を要求しました。
部下の方たちは、ときには泣きそうになりながらも、ときには▲山課長に遅い時間までお説教のようなアドバイスを受けたり、まるで叱られているかのように厳しめに指導されたりしていました。
しかし、それをなんとかやり切ったとき、部下の方たちは、一回り成長してでかくなっているのです。
▲山課長は男性女性の差別はもちろんしない上に、そのころ、会社全体では短大卒の人と4大卒の人をちょっと差別する風潮があったのですが、▲山課長はそういう差別もしませんでした。
高卒で、工場から転勤してきた若い男の子にも▲山課長は難しい仕事を与えて鍛えます。
鍛えられることで、彼ら彼女らは、他の部署出身の人間に負けないような力をつけるのです。
このことについては私は▲山課長を評価するようになりました。
よく考えると、▲山課長って案外、素敵な人だよな。
と私は思いました。
その後、いつしか優しい上司の下でも、私も一つ大きな責任ある仕事をまかされることになりました。
一年半がかりのキツイ仕事のプロジェクトリーダーに私はなりました。
プロジェクトリーダーってか、ほんとはリーダーでありながら、ほとんど自分がワーカーだったんできつかったんすけど。
そのプロジェクトのため、私が休日出勤を一人でしていたときでした。
誰もいない会社で一人、PCを叩く私。
そのとき
「ちはあああ!」
なんと、いつもきちんとしたスーツを着ている▲山課長がスニーカーにジーパンをはいた、ラフな恰好で、小さなおじょうさんの手を引いて登場したのです。
「こ、こんにちは!」
私はドキーッとして立ち上がり、直立不動になりました。
「忘れ物しちゃって取りに来たんだ。君は仕事?」
と▲山課長は言いました。
「は、はい」
私はドキドキしながら答えました。
他に誰もいない。気まずい。何をしゃべっていいかわからない。
小さなお嬢さんがいるのが救いだった。
「こんにちはしなさい」
と▲山課長がお嬢さんに言い、小さなお譲さんは
「こんにちは」
と私に頭を下げました。
これが女性たちが言っていた『将来、きっとグレるお嬢さんか?』と私は思いました。
課長は自分の机に座るとあちこちの引き出しを開けて、忘れ物を探しているようでした。
やがて
「あった!」
と、課長は言って、キーホルダーみたいなものをお嬢さんに渡しました。
「鞄に入れて」
と課長はお嬢さんに言いました。
そのあと、お嬢さんが興味深いのか、社内をキョロキョロしながら、ウロウロ楽しそうに歩き回りだすと、課長はご自分の椅子にふんぞりかえって座り、両手を頭の後ろにもっていきました。
私はドキドキしながら自分のパソコンに向かっていました。
でも、方向的に私の席から、嫌でも課長がよく見えてしまいます。
き、気まずい。
「大変だな。よくやってるよな」
ふんぞり返りながら課長が言いました。
え?私?
「は・・・は・・」
私はあいまいに愛想笑いをしました。
「いつもよくやっていると思ってたんだよ。頑張っているなって」
とご自分の席で課長は言います。
「そ、そんなこと」
私はドギマギ答えました。
課長は椅子から立ち上がると
「さっ帰ろう!」
とお嬢さんに声をかけました。
課長はお嬢さんと一緒に出てゆきました。
私はホッとして汗がどっと出るのを感じました。
しかし、わずか5分もしないうちに、また、誰かがフロアに入ってきました。
私が見ると小さなお嬢さんが手にペットボトルのジュースと缶コーヒーを持っていました。
廊下の自販機で買ったのかしら。
小さなお嬢さんはトコトコ私の席に近づくと
「どうぞって」
と言って、私に飲み物を2本渡してきました。
「あ、ありがとう。」
私は驚きました。
「どうもありがとございますってお父さんにも伝えて」
と私は言いました。
****
それから私は少し、▲山課長とお話できるようになりました。
私がプロジェクトで作りかけているものについて、自分の部署以外の、私の仕事に関係のない一般の社員さんにデモを見てもらったりする必要もあったのです。
私は、▲山課長に感想をもらったり、意見をもらったりするために何度もお時間をいただくようになりました。
2人きりで世間話をするのはまだ怖いけど、仕事関連のことであれば、どうどうと私は課長に話かけられるようになりました。
▲山課長は、私の一つの質問にくどくど20倍くらいのことを述べてくれました。
あ、これが女性たちの言っていた、ひとつのことに10倍返し的なやつか?と私はちょっと思いました。
でもこのときの私の仕事にとっては、本音や苦言ををちゃんと述べてくれる人の存在が必要で、とてもありがたいことだったのでした。
****
プロジェクトはきつかったです。
休日出勤は当たり前。夜も遅いし毎日眠くてしょうがない私でした。
あるとき、仕事に疲れ切った私が昼休みにお昼ご飯も食べずに、開いている会議室の机につっぷして寝ていたときです。
▲山課長が突然、会議室に入ってきたことがありました。
私は顔を上げました。
「どうしたっ?!泣いているのかっ??」
▲山課長は驚いたように言いました。
いや違いますって。
「寝てただけです。すいません。ここ使いますか?すぐ出ます」
と私は寝起きの顔でそう返事をしたと思います。
「いや!いい!いい!」
と言って、課長は急いで会議室を出てゆきました。
私ももうそろそろ昼休みが終わるので、会議室を出ました。
トイレで化粧を直して、自分の席に戻ると、私の上司、部長が近寄ってきました。
「大丈夫か?」
え?何が?
「隣の▲山課長が心配してたぞ」
ええっ!
「君が泣いていた。って俺にさんざん言ってきたぞ」
ええええ!
「ち、違います!寝てただけです!!」
「そうか?とにかく▲山さんがすごく心配してたから」
と部長は言いました。
**
その後、私のプロジェクトが終わるころには▲山課長は転勤していました。
数か月後、出張のついでに、隣の部署に顔を見せた課長は、一通り、元部下の皆との話が終わると私のほうにまっすぐに歩いてきました。
え?私に向かってくる?
や!やだ!ど、どうしよう!
私はニコニコしながらこっちに向かってくる▲山課長にびびりました。
「よくやったな。よくあのシステム完成させたな。」
と▲山課長はびびる私に言いました。
「よかったな。」
私の隣の人が離席していたので▲山課長はそこに座りました。
あ?長居するつもり??ど、ど、どーしよ。
「いや。よくやったよ。俺の支社でも使っているけどホントいいできだと思っているよ」
う、う、う、う、う、う、嬉しかったです。
課長の出張は3日でした。
3日目の夜に私は▲山課長とご飯に行って飲みに行ってエッチしました。
3日目の夜に帰る予定だった課長は4日目の早朝に帰ることにしてくれました。
アラ、相変わらずの早業ねえ。本領発揮したら早いわね。
いえ、早業じゃないですよ。
随分と、長い時間、ここまでかかったじゃないですか。
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(うふ。今でもだーいすきと言える人の思い出です。題名に入れる言葉を”ツンデレ”にするか、”隣の芝生は青い”にするかで散々悩んだんだけど、色っぽい方で”ツンデレ”にしました)
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