ムッチリJK VS ガリ専コレクター男子①
可愛い変態君

ヒョロヒョロしてて、オタクみたいで、分厚いレンズの眼鏡をかけたシローは、その容姿から女子たちに気持ち悪がられてた。
また変態的なことを時々口走るので、それも嫌がられていた。
昼休みに教室でお弁当を割りばしで食べていた女の子が、お箸を床に落としてしまったときのことだ。
女の子は、割りばしを拾って洗いに行こうとした。
一緒にご飯を食べていた女の子が
「あたし、デザート用にフォーク持ってきたから貸してあげる。割りばしは捨てちゃいな」
と言った。
そのときそばの机にいたシローが急に女の子たちの方を向いて、
「捨てるならその割りばしちょうだい」と言ってきた。
それを聞いて女子たちは
「きもーっ!!!」と絶叫した。
シローは変態的なことの他にも天然のような言動も多く、男子たちにもよくからかわれていた。
シローは男子たちには、半分バカにされつついじられつつも、とても面白がられていた。
クラスの女子でも恭子だけは、シローが時々発するズレた言葉が面白くて大好きだったけど。
恭子は、シローのことをよくお腹を抱えて笑って見ていた。
「天然じゃないわよ。あれ。
計算しておもしろいことを言っているのよ」
とさえ、恭子は友達に言うことがあった。
「えええっ?何で~?」
と友達は言った。
「絶対に狙って言っているって。
シロー君、多分、頭いいって」
と恭子は言った。
ある日、行事でクラスで男女でペアを作らなければいけなくなったとき、先生の指名でシローと組まされそうになった女子がきゃーきゃー嫌がった。
しょうがないなあと、先生が次から次へ他の女子を指名するとみんな嫌がった。
もう!なんで?と恭子は思った。
恭子は立ち上がった。
「先生!私とシロー君と組ませでください」
クラス中の男子はどっと沸いた。
女子達が「えーっ!!」と叫んだ。
驚いた顔をしているシローに恭子は
「ね、シロー君よろしくね」
と言った。
恭子は、『太ったマーメイド』とか、名前も一緒のなので『一番太ってた時の深田恭子』などと言われていた。
マーメイドというのは、恭子が水泳部だったからだ。
先生たちからも恭子は「太ったマーメイド!今度の試合がんばれよ」などと言われていた。
確かに少しだけ恭子は太目だったけど、運動により適度に引き締まったぽっちゃりさんだった。
恭子はみんなに呼ばれているあだ名を悪口だとは思ってない。
みんなそんなこと言いながらも、恭子の体を魅力的だと思っているということが、恭子には何となくわかっていたから。
確かに恭子の大きいおっぱいと大きいお尻は、対比によって、ちょっとぽっちゃりのウエストさえも細く見せてしまうくらいに立派だったから、ボンキュッボン!のなんともエロい体を恭子はしていたとも言えた。
恭子は部活での水着姿や、体育の授業のときに、男の子たちがよく自分にじーっと見とれていることもよくわかっていた。
中学のときは、男子の視線が気持ち悪くて恥ずかしかったけど、今の恭子はそれが快感だと思えるくらい大人になっていた。
夏休みなんかに薄着で街を歩いていると、よくスカウトされたし、親戚の集まりではエロい下世話なおじさんから、すごいいい体だといつも言われてたし。
細いことが一番エライと思っているこの年頃の女子たちでさえも、ちょっと恭子の体を羨ましがっていた。
一部、恭子はやっかまれてもいた。
二つ上の人気者の先輩に入学早々に付き合ってと言われたときは、恭子は断ったのに、女子の先輩たちに散々嫌がらせをされたし、今回、シローとペアを組みたいと自ら言った恭子のことを陰で「いい恰好してる」「いい気になっている」と言う女子もいた。
ある日、放課後、部活のあと恭子が忘れ物を教室に取りに来ると、シローが机に座って数少ない仲のよい友達と話をしていた。
教室のあちこちには数人の生徒が残っていて、少しだけザワザワしていた。
シローは教室の端っこで、恭子のほうには背を向けて友達と話していた。
恭子が自分の机のところに行ったときにシローの話が聞こえた。
「まるっこい曲線嫌いなんだよね。
直線が好きなの。
肩から腕にかけてのまっすぐの直線のほっそい腕とか。
美しいと思わない?」
何の話かと思ったら、シローは自分の女性の趣味を語っているようだった。
「あと痩せている子って、折れそうっていうかかばいたくなるっていうか。
でも太った女ってなんか押しつけがましそうでやだ。暑苦しい」
「ムチムチした脚とか腕とかホント嫌い」
と、言いながら、シローは何気に振り返った。
そこでシローと恭子は目が合った。
シローはハッとした。
シローはまずい!という顔をした。
え?どういう意味?と恭子は思った。
そんな顔をされるまでは、恭子は別に何も気にしていなかったのに。
そーか、シロー君は、まるで私のことをタイプじゃないって言ってしまったことを聞かれてしまったと思ったのね。
と恭子は思った。
シローは
(まずい。悪いこと言っちゃった・・・)
と思っているようだった。
シローは、うつむいて申し訳なそうな顔をした。
そんな!!そんなに本気で申し訳なさそうな顔されたら、逆にマジで傷つくわああ!へこむわあ!と恭子は思った。
別にあなたに魅力ないって思われても、私全然平気だから!
傷ついてないから!他の人にもててるから!と恭子は思った。
何よ。自分がヒョロヒョロな弱々しい男なもんだから、自分より痩せている子が好きなんでしょう?
自分より元気だったり、活発な女の子が苦手なんでしょう?と恭子は思った。
別にいいわよっ気にしないわよっと恭子は思った。
事件が起きた。
女子更衣室から、水泳部の恭子の友達の女子のブラジャーとパンツが盗まれたのだ。
そういうものまで脱ぐ部活は、水泳部しかないから狙われたのか。
その前に学校では、女子のスニーカーがなくなるなどの事件もあったのだが、そのときには、代わりに新品のスニーカーがおいてあったという。
気持ち悪い話だが、シューズのことは、いつしかうやむやになっていたが、さすがに今度の事件は大問題になった。
そして、数日後、シローの机からその女子の下着が出てきた。
シローは自分は盗んだりしていないと必死に訴え、先生たちからは、形式上は無罪としてもらえたが、シローは生徒みんなからはますます変態扱いをされるようになった。
恭子はシローをかばった。
「シロー君は痩せた女の子が好きだから、絶対に犯人じゃないと思うわ」
恭子のこの言葉は反感を買った。
下着を盗まれた女子のことを太目だと断定しているという点と(本当にそうだった)、またいいカッコしていると思われた点で。
「恭子は被害者の水泳部の女子やシローより自分が上だと思って、いい気になっている」
とまた陰口を少し言われた。
その後、歴史の授業のグループ研究で、普段仲よくないもの同士がグループ組みをされて課題を与えられた。
シローの入ったグループの子たちは、シローの家で課題を仕上げた。
そのときにシローの家のPCを覗き見た男の子たちによって、またシローの悪評が学校に言いふらされた。
シローはネットで『ガリ専』や『貧乳大好き』などのサイトをお気に入りに登録していたというのだ。
シローは『ガリ専の変態コレクター』と呼ばれ、ますますみんなに変人扱いされ、気持ち悪がられるようになった。
****
「元気だしなよ」
シローが一人で学校から家路についているときに、恭子が後ろから声をかけた。
「・・・」
シローは立ち止まって、何も言わないで恭子の顔を見た。
「水泳部は?」
とシローは、前に向き直り、再び歩きながら恭子にきいた。
「今日は休み!一緒に帰ろ」
と恭子は言った。
恭子が『シロー君は痩せた子が好き』と言ってしまったことも、今回のバッシングにつながっているのだろうと思うと、恭子は申し訳ないと思っていた。
「ひどいね。みんな」
と恭子は歩きながら言った。
「でもいいじゃん。
あたしはシロー君の味方だよっ」
シローは恭子の方を見て
「お前が言うな」
という顔をした。
「何よ。何か文句あるの?」
と恭子は強気に言った。
「あのさ~」
再び、前を向いて歩きながらシローは言った。
「ごめん、僕、ガリガリの女の子が好きなんだ」
あはは!この後に及んでそんなこと言えるなんて、シロー君は大丈夫だ!と恭子は思った。
「ふざけんなっ!」
と言いながら、恭子は笑った。
シローも笑った。
シローと恭子は仲よくなった
やがて、二人は噂のカップルになった。
恭子がシローに接近したのは、以前から笑いのセンスを買っていたシローのことが好きなだったからなのか、申し訳ないという気持ちからなのか、同情なのか?
それとも自分に興味をしめさないシローを落としてやろうという、そういう負けず嫌いの気持ちからなのか?
恭子は自分でもよくわからなかった。
****
恭子はシローとキスをしてしまった。
シローの部屋で。
一緒にゲームに熱中していたときに、ふとした瞬間に、二人の顔が近づいた。
思わず、恭子はシローのほっぺたにチュッとしてしまった。
シローはびっくりして、一瞬よけた。
しかし、よけたあと、数秒後にシローは自分から恭子の唇に近づいた。
恭子は逃げなかった。
シローは、恭子の唇に自分の唇を合わせた。
唇と唇が合わさった時間は長かったけど、舌などからませない、かわいい、唇の表面上のキスだった。
シローは軽く唇を合わせたまま、自分の体を恭子に近づけた。
ゲームのコントローラーを下に置くと、その手で抱き寄せるというほどではなく、恭子の腰を軽くかかえた。
しばらく大人しくしていた恭子が、突然叫んだ。
「や、やだーっ!!」
恭子が叫んだ。
体を接近させたので、シローの固く立ってしまったものが、恭子の体に触れてしまったのだった。
恭子はシローから体を離した。
気まずい時間が数秒だけ流れたが、すぐに恭子は
「もっとしたい?」
と、シローに訊ねた。
その日は、最後まではいかなかったが。
恭子の生の大きなおっぱいをシローが口に入れるところまではいった。
どうしていいか詳しくはよくわからなかったシローは、とりあえず、今まで女子に対して妄想していたことを遠慮がちにした。
ハリのある大きな恭子のおっぱいを遠慮がちに揉み、乳首をぺろぺろ舐めまわしたり、吸ってみたりした。
恭子もどうしたらいいかよくわからなかったが、とりあえず気持ちよくなってしまって、シローにずうっとそうさせていた。
***
二人がそんなことをした数日後に事件が再び起きた。
学校では、今度は水泳部以外の多くの女子たちの体操服やら何やらが、大量に盗まれていたことが発覚したのだった。
-----続く-----------
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