嫉妬深い女子大生の彼女②
私の心を穏やかにしてくれない男が悪いのよ。

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僕はチエミの前でプーゲッツちゃんにメールをしたのです。
「プーゲッツさん 。お久しぶりです。(ここ強調!!)
メールをするのもうどれくらいぶりでしょうかね。(強調!!)
どうして久しぶりにプーゲッツさんにメールしたかというと、昨日のプーゲッツさんのブログにコメントした『ジョージ』は僕じゃないということをお伝えしたくて。
誰かが僕の名前を勝手に語ってコメントを書いているようです。
プーゲッツさん、いつか、IPとかが変わってしまってわからないこともあるけど、誰が書いたかわかることもあるって言ってましたよね。そのコメント書いたの僕じゃないってわかります?
あと、そのコメントを取り消していただけませんか」
プーゲッツちゃんから
「ジョージ君から、すっごい久しぶりのメール(ありがとうプーゲッツちゃん!)、一体、何かと思ったわ。
誰がコメント書いたかは、わからないんだけど。
あなたじゃないのね?誰かの悪戯なのね?困ったことね。
気持ち悪いわね。すぐ削除します」
という返事が来たのもチエミに見せました。
プーゲッツちゃんは自分のブログから謎の『ジョージ』のコメントを消してくれました。
「プーゲッツさん、消していただいてありがとうございました。お手数かけてすみませんでした。
実はですね、僕の彼女が・・・・・・・」
と僕は、そのあと、簡単な事情をプーゲッツさんにメールして、もう二度とコメントしないので、今後も『ジョージ』からコメントが来たら消してください、と頼みました。
プーゲッツちゃんのメアドも削除させられ、チエミは泣きやみ、しかしまだ納得のいかないような顔をしていました。
「今後のあなたの行動次第よ。今度まだ、こんなことするようだったら別れるから」
「だから俺じゃないって!」
しかし、その数日後。
僕はまたチエミにプーゲッツちゃんのブログの画面を突き付けられることになりました。
そこにはコメントで
『プーゲッツちゃんの今日のフォト、最高にエロいやんけ~ 。セックスさせておくんなはれ。 イッセイ』
と書いてありました。
チエミは泣き叫びながら、スマホを僕に叩きつけました。
「うそつき!まだ、こんなの書いてて!!ごまかすために、ペンネームを変えて!無理やり変な大阪弁に変えて!」
チエミは怒り狂っています。
「高橋君、あなた、大学の学部のクラスのほうでは、苗字がただ『高橋』ってだけで、顔も全く似ていないくせに『イッセイ』って呼ばれているって言ってたじゃない?」
確かにそうです。僕はテニスサークルでは『ジョージ』、学部のクラスでは『イッセイ』と呼ばれていたのです。
プーゲッツちゃんのブログに『イッセイ』からコメント???
なんじゃこりゃ?
断じてこれを書いたのは僕じゃない!!一体どういうことだ?
しかし、チエミはもう完全に怒って、僕の言うことを全くきいてくれませんでした。
『別れる!!』と言って走り去ってしまいました。
どういうことだ??
誰か、世の中のどこかの『イッセイ』さんが偶然書いたのか?
そうだろうなあ。
偶然だよなあ?
僕はいろいろ考えました。
いや待てよ?
もしかして元カノのしわざか?
元カノが僕とチエミを別れさせるためにこんなこと書きこんだのか?と僕は考えました。
元カノは、僕のあだ名が『ジョージ』であることも、『イッセイ』であることも知っています。
そうなのか!!元カノの嫌がらせか??
しかし僕は少し考えて首を振りました。
うーん。元カノはプーゲッツちゃんのブログのことは知らないはずです。
うーん。違うなあ。
あと、よくよく考えると、やはりあり得るのはプーゲッツちゃんか!! と僕は思いました。
この前、チエミともめているってことも、プーゲッツちゃんにメールしたしなあ。
プーゲッツちゃんがおもしろがってこんないたずらをしたのかも!!
あの人、こういうことを面白がりそうだもんなあ!
しかし僕はもう一度考え直しました。
でも待てよ?プーゲッツちゃんはチエミと僕がもめていることは知っているけれど、僕が『イッセイ』と呼ばれていることは全く知らないはずです。
プーゲッツちゃんと会ったときも、メールでも僕は『イッセイ』というあだ名の話なんてしたことないです。
違うかあ・・・。
うーん。
わかった!!
もしかしたら、チエミが僕とのことを誰か女友達にでも相談して、その女友達が、意地悪で書いた可能性もあります!
よしチエミにきこう。僕とのことを誰かに相談したのかどうかをチエミに確認しようと思いました。
しかし、もうチエミは僕と話してくれなくなりました。
電話をしてもラインをしてもメールをしても無視です。
僕はチエミと仲良しの女の子たちにあたってみました。
しかし皆、詳しくはチエミから相談は受けておらず、
「ただただ、高橋君が浮気ばっかりするから、別れることにしたわっていうことしかきいてないのよ。
詳しくはきいてないのよ。」
と言っていました。
「浮気なんかしてないって!!」
でもあっという間に、僕とチエミが別れたという話は、サークルの中で噂になって、既成事実となってゆきました。
僕が何日かグズグズしていたら・・。
僕がその日、サークルの練習にテニスコートに行くと、人だかりがしていました。
何かと思ったら、なんと、チエミとサークルのキャプテンが交際宣言をしているところでした。
ええええーっ!!!
僕が来たことに気が付くと、チエミもキャプテンも皆も気まずそうに、ちりぢりにその場を立ち去ってゆきました。
僕にはもうどうすることもできませんでした。
あとで、いつも僕に目をかけてくださっていたサブキャプテンが、誰もいないところでこっそり僕に話かけてきました。
「ジョージ・・・・。
キャプテンのこと悪く思わないでやってくれよな。
キャプテンもお前のこと、気にしてるのは本当だよ。あいつ、お前に悪いと思っていると思う。
でもな・・・でも俺たち4年生もお前とチエミの話きいたけどしょうがないよな?
そんなこともあるって!
元気だせよ!!チエミだけが女じゃないぞ!!・・・・・今日、飲みに行くか?行こうぜ!!いくらでもおごるぞ!!」
僕には、何がなんだか?なんにも言えませんでした。
************
(チエミとキャプテンはベッドの上で抱き合っていた。)
「チエミ。好きだよ」
「私も・・・」
「チエミ、ずっとこうしたかったんだよ。チエミ・・・可愛いよ。」
「やん・・・あん・・・ダメえ。キャプテン・・」
「綺麗なおっぱいだね。」
「やあん。・・・・あっ・・・あっ・・・・」
「気持ちいいの?チエミ。」
「やーん。・・・キャプテンのバカ」
「こんなに濡れてるよ。もう」
「いや!恥ずかしい。・・・あっ!いやあ!そんなことしちゃいやあ!」
「入れるよ。チエミ」
「あっ・・・ああ!」
「ああ!やっとひとつになれたね!チエミ」
「あんっ!あんっ!ああっ!キャプテン!!」
*****
こんばんは。チエミです。
キャプテンが、とてもよい企業に就職の内定が決まったことをきいてから、私は動き出したの。
実は私、高橋君と付き合う前に一度、キャプテンに告白されて断ったことがあったのよね。
でも、今となって、逃した魚・・・キャプテンが惜しくなってしまって。
しかし私と高橋君は、サークル内で公認の仲となってしまっていたし、今更、別れづらかった。
それに、もしも高橋君とうまく別れられたとしても、だからってすぐにキャプテンと付き合うことも難しかったわ。
私がまるで、打算の塊の女のように見えてしまうことは、周りからの評判も下がるし、キャプテンにも好きになってもらえないだろうし。
なんとしても、全然私側には落ち度はないということにして、高橋君と別れる必要があったのよ。
しかも急いでいたわ。
他の女にキャプテンを取られる前になんとかしなくてはならなかったわ。
どうしようかと思っていたときに、高橋君のPCで変なエログを見つけたのよね。
そうよ。
プーゲッツのブログに『ジョージ』や『イッセイ』を語って変なコメントを書いたのは私よ。
マッチポンプで、高橋君を怒ったのよ。
よくやったわ!私。
以前から、私が極度の焼きもち焼きであることは、高橋君にもすりこまれてあっただろうし。
そして、私は、高橋君に浮気されてしまった可愛そうな女の子。
悲しんで傷ついて、思わずキャプテンにすがってしまった女の子を演じて、キャプテンに近寄ったのよ。
でも、ずっと前から、いつも視界の隅にちらつく、元カノの○○ちゃんの存在が、私をずっとイライラさせていたのも本当よ。
あのブロガーのプーゲッツって女のことにむかついたのも本当よ。
大体、『また遊びたい』って、私は当てずっぽうで、カマをかけただけなのに。
なんと高橋君とプーゲッツが本当に遊んだことがあったなんて。
メールのやりとりもしていたなんて。
あそこで、高橋君がもっと違う反応をしてくれたら私もこうはならなかったわ。
ということで、高橋君が悪いのよ。
しょうがないわよね。私、なーんにも悪くないわよね。
------終わり------------------
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