シンデレラ気分のエロメル友
私のことを見抜いてくれた

私には毎晩、エッチなメールをし合うメル友がいます。
毎日、いろいろなことを話し、最近ではいつか会ってエッチしようねと言っています。
顔の写真は見せあっていませんが、半裸の写真を送ったりメールで疑似セックスをしています。
「huuちゃん抱きたい」
「私もよ。やすちゃん。」
「huuちゃんはどんなエッチするのが好き?」
「えー?乱暴にされたい!バックが好き~」
「やすちゃん。私のあそこの写真送るわ。見て。舐めて」
「huuちゃんたまらないよ。いじっちゃうよ~」
「あーん!!感じちゃう~。やすちゃんのあそこの写真も送って。しゃぶらせて」
・・・・・・そういうやりとりをよくしてました。
でも彼のプライベートのことには触れないようにしようと私は思っていました。
現実のせちがらいことはナシで、私たちはただ、エッチメールをして、いつか会ってセックスフレンドになって、会ってからもセックスだけの関係。それがいいと思っていました。
でもこの年末からお正月にかけてあまりのやすちゃんの忙しさに思わず、私は自分で決めたルールを破ってしまいました。
メールのやりとりをしていると、やすちゃんが全然、休みなしなのがわかったのです。
私とのエロメールを始めるときにいつもやすちゃんは
「今、風呂から出た。huuちゃん。今夜もエッチしよ」とか
「明日は休みだから今夜はゆっくりエッチしよ」というメールの書き出しだったのに、年末からお正月にかけては毎日毎日、
「仕事終わった。やっと家についた。エッチしよ」
となっていたのです。
毎日、毎日・・・・。
私は決して、やすちゃんがどこで何している人なのかきかないようにしていたのですが、
「やすちゃん!働きすぎよ!なんで年末もお正月も休みがないの?どーして?」
と思わずメールに書いてしまいました。
「やすちゃん!!一体、何してる人なの?」
そう書いて、メールを送信してから、あわてて、まずいわ!こんなこときいちゃ・・・と思って、続けて
「ごめん。答えたくなかったら言わなくていいや」
とメールを送りました。
やすちゃんのメールは私のその言葉に何も答えずに、全然、違う話題に明るくうつっていきました。
やっぱりきいちゃいけなかったんだと私は思いました。
でも答えられないって?
もしかして答えられない商売?
水商売?なに?それとももっと悪い商売?
年末もお正月も忙しいって何?
と私は暗たんたる思いになりました。
自分にとってもやっぱりきいてはいけないことだったと私は思いました。
しかし、数回、別の話題をやりとりしたあとに、やすちゃんから
「実は TOKIO スペシャル ビルで働いているんだ」
との返事がきました。
それは、誰でも知っている都会のファッションビルでした。
やすちゃんは、そこの中にあるレストランで働いているというのです。
なんだー!そうなのー!!
誰でも知っている有名なところで働いているから言えなかったんだ?
私は安堵しました。
それにすごい素敵なところじゃない!
私はどうしてもそこに行ってみたくなりました。
しかし、ちょい田舎に住んでいる私はその都会のファッションビルまで行くには少し時間がかかります。
平日働いていて、休日は習い事をしている私にはなかなか行けません。
でも、あるとき、私は役所にゆく用事ができて、平日、有給休暇をとらざるを得なくなり、それをいいことにその日やすちゃんの働くそのファッションビルにこっそり行ってしまいました。
朝早く起きて、田舎から都会に向かいました。
平日です。午前11時過ぎのレストランがオープンしたてのあまり混んでいないだろう時間を選んでゆきました。
彼のレストランはオープンキッチンでした。
厨房の前に長いカウンターの客席があり、こっち側に四人掛けや二人掛けのテーブル席がある造りになっていました。
まだ、混雑していないので、一人客の私はゆったりした四人掛けのテーブル席に通されました。
厨房の中に4人のコックさんがいるのが見えます。
どれがやすちゃんだろう。
私にはなんとなくわかりました。
きっとあの人に違いないわ・・・。
私はやすちゃんのめぼしをつけました。
そのときです。
「やすさん!」
彼の名前を若そうなコックさんが呼びました。
やすさんと呼ばれた人は私が目星をつけていた人でした。
やっぱり私の思った通りだったわ。
きっとわかるものなのよ!好きな人のことは。
メールしかやり取りしてなくてもわかるのよ!!
一目でわかるものなのよ!!
やすちゃんにも私のことはきっと一目でわかるはず!
やすちゃんが作ってくれたと思うと人生で一番美味しかった昼食を食べたあと私は急いで田舎に帰りました。役所のあいている時間に帰る必要があったからです。
その夜のメールでもやすちゃんにはこっそり見に行ったことは言えませんでした。
ストーカーだと思われたらいやだったのではなく、この後、やすちゃんを驚かそうとたくらんでいたからです。
いよいよ、私の計画を実行するときが来ました。
ある夜に男友達といっしょに、やすちゃんのお店に行くチャンスが訪れました。
彼が私をわかるかどうか。
ワクワク嬉しい賭けでした。
私と友達はやすちゃんの店で二人席に通されて座りました。
私は先ほど夕方に、彼の休憩時間を狙ってメールを送っていました。
「夜、お店に行くわ。誰が私だか当てて」
そのあと、彼からメールの返信があったのですがあえて見ていません。
彼からのメールに
「何時ころくるの?」
「えーっどんな恰好でくるかヒント!」とか
「今日は忙しいからだめ」とか
何か書かれているかもしれませんが彼のメールはあえて見ていません。
返事もしないし
見ないふりです。
店内には女性の一人客はカウンターのはじとはじに一人ずついる。
テーブル席には一人。
あとはカップルか、複数で来ている女性ばかりでした。
彼が私をわかるかどうか?
しかも一人で来ていない私のことを見抜けるかどうか。
彼は仕事をしながらも、私たちが店に入ってきたときに顔をあげて私たちを見たような気がしました。
席につくと、私はメニューを立てて顔に近づけてメニューを読むふりをしながらこっそりキッチンの彼の様子を見ました。
彼はカウンター席の女性をチラっと見ています。
「あーもしかして勘違いしてる!」
カウンター席に座っている人は年齢も私と同じくらい。
そりゃそうよね~。一人で来ると思うわよね。
失敗したなあ。
でもこのお店、夜に女性の一人客がこんなにいると思わなかったもの。
もし私が一人できて、私しか女性の一人客がいなかったら、すぐ当たっちゃうから、それじゃつまらないと思ったのよ。
でも、いくらなんでも男友達と来るって私、ちょっとひねりすぎたわよね。
わかんないわよね。
私ががっかりしているときに彼がキッチンから出てきました。
彼は私たちの席の横をすり抜け、レジのところにいるウェイターのところまで歩いていきました。
私はドキドキしました。
彼は何かウェイターに話すことがあったようです。
ウェイターと話終わった彼は再び、私たちのテーブルの横を通りました。
私は息を止めました。
彼は通り過ぎたあと私たちのテーブルを振り返りました。
彼は私の顔を見ました。私も彼の目を見つめました。
そして、彼はなんと、私に向かってチュッとキスする真似をしました。
一緒にいた友達にもわからないくらいの軽い素早い動きでした。
そしてやすちゃんは、にっこりすると足早にキッチンに戻っていきました。
私は携帯を鞄から取り出すと彼にメールしました。
「感激だわ!!やすちゃん!!わかってくれると思ったわ!」
「大好きよ!!やすちゃん!」
「やすちゃんは大勢の女性客の中から私を見抜いてくれた!私、まるでシンデレラになった気分よ!」
「今日はこれで帰らなくちゃいけないからお店終わるまで待てないから帰るけど、また今度本当に会いましょうね」
そういうようなメールを私は何通もやすちゃんに送りました。
そうだ。彼から夕方以降どんなメールが来たかみておこう。
「ちゃんと教えてよ。huuちゃんどんな恰好でくるの?」
「今日、12時に仕事終わるけど、会えない?」
「huuちゃーん!返事くれよ! メール見てないのか・・・」
などのメールが来ていました。
私はもうひとつメールを送りました。
「やすちゃん。愛してるわ!!今度本当に会ってセックスしましょうね」
私はお会計をすませて男友達といっしょに遠いちょい田舎の街に帰りました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その夜の頭を抱えるやすちゃんの独白。
huuちゃんに感激されちゃってどうしよ!!
実は女性客でhuuちゃんくらいの年齢の女性客、全員に合図しちゃったんだよね。
カウンターの女性客二人には何度も何度も微笑みかけたり、投げキスしちゃったし、
大人数で来ていた女性客の集団にはわざわざテーブルに挨拶に行ったし。
「大勢できてくださってありがとうございます。シェフからご挨拶させてください」って。
で、「こんな美しいみなさんとお会いできる日を夢みてました」とか言って一人一人の目をじーっと見つめたりしちゃったし。
カップル客の女性にもキスする真似しちゃったし。
一体、どれがhuuちゃんだったんだろ?
やっばーい。
huuちゃんにメールでなんて返事しよ???
-----終わり-----------
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