スケベな夢 映像化します
私以外の人の妄想したら許さないから

ある朝、弥生が、研究所に出勤すると
「昨夜、ついに成功したぞ!!」
と興奮した博士が言った。
「人間の見ている夢を映像化するマシーンができたぞ」
「博士。本当ですか?」
と弥生は言った。
「昨夜、最終実験を行った。
Y介の夢を撮ったのだ」
と博士は言った。
Y介とは、この研究所に住み込みで働いている、博士の助手の一人だった。
研究の手伝いもするが、今は研究も終盤になっていたので、違うことをさせられていた。
Y介は今は資金稼ぎのために、昼間は外部にバイトに行っている。
弥生は研究には直接タッチはせず、ここでは事務的な仕事を請け負っている。
「昨夜、Y介の夢を撮ったのだ。
Y介が夢を見ているときに、リアルタイムでわしはその映像を見ていたのだが、今朝、あらためて再生してY介に見せたら、自分が見た夢のとおりだという。
成功だ!」
と博士は言う。
「そうですか。すごいわ」
と弥生は手を叩いた。
「おめでとうございます。博士。
私にも見せてほしいわ」
「ありがとう」
とだけ博士は言った。
そして机に向かって何か書類を書き始めた。
「ねえ博士、私にも見せてくださいよ」
と弥生はもう一度言った。
「博士?」
「いや。
Y介のはちょっと・・・・」
と書類から目をはなさないで博士は答えた。
「ちょっと何ですか?」
と弥生がきくと
「いや。その。・・・・君には違うのを見せてあげよう。
そうだ!!ヤムヤムのを!」
と言って、博士は椅子から立ち上がった。
ヤムヤムというのは博士の飼っている犬だ。
夢映像化マシーンを博士は起動させた。
弥生はヤムヤムの見た夢だという映像を見せてもらった。
ヤムヤムが博士やY介や弥生と公園を走り回っている映像がスクリーンに映された。
映像の内容は、しばらくみんなで走り回って遊んだ後、芝生に座ってお弁当を食べているというものだった。
ヤムヤムもステーキのような大きな肉をもらって食べていた。
「かわいい。
でもこれが本当にヤムヤムの夢かどうかはわからないですよね。
ヤムヤムにきいてみるわけにもいかないから」
と弥生が言った。
「そうなんだよ。
でもY介の夢が成功しているということは、おそらくこれも本物だと思うんだよ」
と博士は言った。
もともと、これは動物を愛する博士が、動物が何を考えているかを知るために考案した機械だった。
「他の人間でもいくつか実験をしたいので、モニターになってくれる人を募集しよう。
今まで金がなかったから、外部の人間を集めるのをためらっていたが、今後はうまくいけば金が入ってくる。
いくつかの求人誌に募集をかけてくれ。
弥生くん」
と博士は言った。
「はいわかりました。博士。」
と弥生は言った。
弥生がその仕事を終えると、昼になっていた。
博士は昼飯を食べに家に帰った。
お金の節約のため、博士は昼ごはんはいつも自分の家で食べるのだった。
博士がいなくなって一人になると、自分の買ってきた昼のお弁当はそっちのけで、弥生は夢映像化マシーンに近づいてみた。
壊したら大変なことになる。
そうっとマシーンに触ってみた。
弥生は、さっき博士がやっていた手順を思い出してマシーンを起動させた。
マシーンは、すぐにスクリーンに映像を映し始めた。
いきなり、映像に弥生のドアップが映った。
「えーっ?何これ?私ーっ!?」
と弥生は言った。
「Y介君・・・」
と映像の中の弥生はカメラ目線で言った。
「Y介君、見て・・・」
と、恥ずかしそうにうつむきながら、映像の弥生が服を脱ぎ始めた。
「きゃーっ!」
と現実の弥生が叫んだ。
「Y介君。見て。どう?」
上半身、裸になった映像の弥生は、自分の乳房を両手で持つと
「触って」
と言った。
映像の乳房は、現実の弥生のものよりかなり大きめだった。
そして映像の弥生の乳首はピンク色で、弥生は思わず
「私もっとベージュ・・・」
と言った。
映像の中で、Y介が両手を伸ばして弥生の乳房を揉んだ。
「あん」
と映像の弥生は言いながら、Y介の手を持ち、自分の乳首に誘導した。
「うーん。
もっとここらへん触って」
現実の弥生は
「いやーっ!きゃーっ!!何してんのよ~!!やめてー!!」
とスクリーンに向かって大騒ぎした。
映像の中のY介が弥生の乳首をなでたりつまんだりする。
「あん。感じちゃうう。気持ちいい~」
と映像の弥生は言う。
「何言ってんのよー!!ばかーっ!!」
現実の弥生が叫ぶ。
「Y介くん。好きよ。弥生のここ舐めて」
弥生はマシーンを止めた。
「何よ!!これっ!」
弥生は思わず、機械を叩き壊そうとした。
しかし、博士が長年苦労して作ったものだ。
寝る時間も惜しみ、昼も夜も博士が研究を続けていたのを弥生はずっと見てきた。
機械を叩き壊すことはできなかった。
映像をこっそりのぞいたことも博士には言えなかった。
午後、博士が戻ってきて、夕方、Y介も戻ってきた。
「弥生さんこれお土産。
今日バイトに行った大学のそばに、有名なケーキ屋があったから買ってきた」
とY介は包みを机に置いた。
弥生はそのお土産のお菓子を手に取りながらも、軽くY介をにらんだ。
「どうしたの?」
Y介が弥生に接近した。
「なんでもないっ!」
弥生は恥ずかしくて、思わずY介から逃げた。
その日、弥生が、仕事を終えて家に帰ろうとしたとき、博士がY介に話しをしているのが聞こえた。
「モニターが集まるまで、継続して君の夢をとらせてくれ。今夜もな」
次の日、博士がお昼ごはんに行ったすきに、弥生はまた、こっそりマシーンを起動させ、映像を見てみた。
きっと昨夜のY介の夢の映像が撮れているはずだ。
「また私だわ」
映像が流れ始めると弥生はため息をついた。
今日の映像の弥生は、まっぱだかで手錠をされ足を大きく開かされていた。
「なによー!!やだー!!!
これ昨日よりひどい!!」
現実の弥生は顔を覆った。
そして映像の中で弥生はY介にいろいろいやらしいことをされていた。
でも映像の弥生は喜んでされていた。
それを見て現実の弥生は真っ赤になって怒った。
「なんなのよ!このY介君に都合のいい展開!
なんで私がこんなに喜んでいる設定なのよ!!
もー!!」
映像の弥生は
Y介に乳房を舐められると
「あーん気持ちいい」
といい、股間をいじられると
「あーんY介くん。もっと~」
とか
「Y介くんのも舐めたい」
と言って、Y介の男性器を口に含んだりしていた。
恥ずかしくて見るに耐えずに弥生は機械を止めた。
夕方帰ってきたY介とは、恥ずかしさと怒りで顔を合わせられない弥生だった。
Y介に何か話しかけられても、弥生は逃げ回ってさっさと帰ってしまった。
しかし、映像を見ることはやめられなかった。
次の日も、お昼に弥生がまた映像を見ると今日は、のっけから、Y介と弥生がセックスをしている映像だった。
「やだ~!!もう~!」
と言いながらも、機械を止めない弥生だった。
「弥生。好きだよ」
と映像のY介が言いながら、腰を動かしている。
真っ赤になって、口を押さえながらも現実の弥生はスクリーンを凝視する。
最初は二人が抱き合って、Y介が腰を動かしていたシーンだったが。
やがて、弥生の中にY介のものが出たり入ったりしているところがアップで映された。
「いやーっ!!なに映してんのよー!!!
これってどういうしくみなの。
しくみっていうか、そうか。
夢見てる本人が、第三者的な目線で自分達の姿を妄想しているってことなの?
それにしてもドスケベ!!」
と弥生は言いながらも、スクリーンから目が離せなかった。
「あーん あーん」
映像の弥生は快感に身をよじらせながら歓喜の声を上げ続けている。
「愛してるよ!弥生!」
激しく動きながら映像のY介は言う。
現実の弥生は息をとめてスクリーンを見つめる。
結局、弥生は映像の二人が絶頂に達するところまで見てしまった。
弥生はドキドキしながら、機械を停止した。
夕方、Y介が戻ってくると、弥生はついついY介の動きを目で追ってしまった。
弥生の視線に気が付くとY介は
「ん?どうかした?」
と言った。
弥生は真っ赤になって目をそらした。
次の日、また博士のランチタイムに弥生がマシーンを動かし、映像を見ると、その日は、弥生の知らない女性が裸で出てきた。
「Y介くん。抱いて・・・」
と知らない女性はカメラ目線で言った。
午後、博士が帰ってくると、大事な夢映像化マシーンが叩き壊されていた。
弥生の姿はなかった。
「まさか・・・」
かしこい博士にはすぐわかった。
「女性の嫉妬は恐ろしい・・・」
と博士は言いながら、粉々になったマシーンのかけらを拾い集めた。
---終わり--------------------------------------
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