攻防戦③

女性が陥落するとき


椅子の上
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ベッドの上でゆっくりキスしたい、そうC原に言われて、千夏は少し黙って考えていた。



「ね・・・」
C原は千夏の首筋にキスをした。


千夏は
「あ・・・」と言った。

C原は千夏の首、耳元にキスを繰り返す。
「ね、いいだろ?」

C原の唇が千夏ののどのあたりにうつってきて、強く吸った。千夏は首をのけぞらせた。
「あ・・・ん」


千夏の様子を見ながら、C原は千夏の首を吸い続けた。
「ね。ベッドでゆっくりこの続きしよう」



「・・うん・・・・」と千夏は言った。



C原は静かに笑いながら千夏を抱き上げた。


ベッドに運ばれながら千夏は何か決心したような顔をして、
「一緒に寝たい」と言った。



C原はおお!という顔をした。


C原は千夏をベッドに仰向けで寝かせると隣に添い寝するような形で自分も横になった。


千夏の腕をなでながら顔を近づけ、キスをしようとすると


「ね。私を愛しているのならエッチなことしないで、一晩、一緒に寝て」
と千夏が言った。




C原の動きが止まった。



千夏の顔を見るととても真剣な顔をしていた。


「今夜、変なことをしないで、一緒に寝てくれたら愛してくれているって信じる」
と千夏は言った。


とてもまじめな顔だ。

当然の権利を主張する人みたいだった。




文科省、日本の性教育をもっとちゃんとやってくれ・・・・・とC原は思った。


と、同時にC原の脳内で、作戦会議が開始された。


千夏を今から、時間をかけてゆっくりじっくり感じさせていってだんだんその気にさせようと思っていたのだが、ちょっと無理ではないか。さっき、首をそらせて感じていたのに今こんなことを主張している。


いやいや、もうベッドまでつれこめたんだ。ここはもう、力づくでどんどんいってしまえ。


いや、しかし、あの真剣な表情。怖くないか?



攻撃は回避された。



「もし何もしないで、一晩一緒に寝たら、俺のこと信じてくれるの?」とC原は言った。

「うん」





「じゃあさ。ちょっとだけ待っててくれる?」


「え?」


「ちょっとここで待ってて。千夏の部屋の鍵貸して」


C原は千夏の部屋の鍵を受け取ると、千夏を自分のベッドに残したまま自分の部屋を出て行った。


ベッドに取り残された千夏はあっけにとられていた。


こういう展開になるとは。どういうことなんだろう。


15分か20分くらいたっただろうか。やがて、C原が戻ってきた。


つまらなそうに寝転んでいた千夏が起き上がってC原を見ると、C原は酒にかなり酔っている状態だった。


「どうしたの?お酒飲んだの?何で?」
千夏がいうと、


「さ、寝よう」
C原は乱暴に千夏に覆いかぶさりながら千夏を仰向けに押し倒した。


「きゃーっ!!」
千夏は叫んだ。


C原は、千夏にしびれをきらして、いや自分にもしびれを切らして、酒の力を借りて千夏を強引に襲うことに決めたのだろうか?


C原は千夏を抱きかかえるように上に乗り、千夏の胸に顔をうずめて目を閉じた。


そして片手でだけ、千夏の腕をなでながら、ほかはぐったりと動かなくなった。


C原は酒にとても弱かった。
少し飲んだだけで頭痛がして、かつ眠くなってしまう。


「千夏。好きだよ。今日はこうして寝ようね。」
そう言って、片手だけは千夏をなでながら、C原はじっとしている。



「大丈夫?」
千夏は自分のふかふかの胸に顔を押し付けて寝ているC原に声をかけた。


ちょっとだけ、C原の顔が動いて千夏の乳首を刺激した。

「あん・・・」
千夏は声をあげた。



「大丈夫だよ。今、大丈夫なようにしてきたから」
とC原は言った。


「大丈夫なようにした?」

「恥ずかしいけど。大丈夫なようにすませてきた」




「大丈夫なようにしたってどういう意味?」

その意味は、千夏にもなんとなくはわかったけど、いまひとつ確信を得られなかったので、千夏は食い下がってC原にたずねた。




「恥ずかしいなあ。そんな聞かないでくれよ」

「だって、わかんないんだもん。大丈夫なようにってどういう意味?」



C原は千夏の胸にじっと顔をうずめたまま答えた。

「つまり、さっき自慰行為をして、その~・・・・スッキリしたから、もう性欲を抑えることができる」



千夏は目を丸くした。



「軽蔑しないで。しょうがないだろ。生理的なものだから」
C原は言った。


「だって、無理だって。そういうこともせずに、千夏と一緒に一晩中、寝るなんて。」

C原は酔って少しだけろれつの回らない口で言った。


「隣に千夏が寝ていて、一晩中、我慢できるわけないよ。拷問だよ。」


千夏は自分の胸で寝るC原の頭を見つめ続けた。


「でも、千夏はエッチなことなしでそばに寝ていてほしいんだろ?だったら、もう解決策は一つしかなくて・・・」

とC原は言った。


そしてC原は片手だけ千夏をなで続けたまま、眠っていった。








C原は自分の回復力を考えに入れてなかった。


明け方、C原は喉がかわいて目が覚めた。

そのときは、もう千夏の体から少しずれてうつぶせで寝ていて、片手だけ千夏の上に乗っているような形で寝ていた。



もうお酒はほどよく抜けていた。

ベロベロでもなく、ほどよく、ほろ酔い状態にまで回復していた。



男性器のほうももう完全に復活していた。




C原は起き上がると自分の横で寝ている千夏を見てやばいと思った。

かわいらしい顔でほんの少しだけ口を開けて寝ている千夏。

寝間着がまくれて素の太ももがむき出しになっている。


その光景はたいそうエロかった。



C原は喉の渇きをとめるためにとりあえず水を飲みながら
どうするか考えた。


ほどよく酔っていて、体は元気になっている。一番、歯止めがきかない。理性が働かない状態だ。


脳内会議はもう開かれなかった。

よし今度こそ、千夏を襲ってしまおう。


抵抗しても騒いでも力づくで挿入してやる!とC原は思った。



もしかしたら、千夏が泣いてしまうかもしれないけど、だからと言って、もうやってしまえば千夏はC原のことを許さないことはないんではないかと思った。


大体、千夏がC原に
「好きって言ってくれない」と言うけど、
まぎれもなくC原は千夏を好きなんだし。


別に千夏を性欲の捌け口の対象としてだけ見てるわけではないことはC原自身がよくわかっていた。

今後も、ずっと大事にするつもりだし、自分に千夏を抱く権利があることは自分が一番よくわかっているとC原は思った。



よし千夏を襲おうと決めた。

C原は水をごくりと飲んだ。



・・・しかしもう一度考えた。


いや。だめだ。


千夏を傷つけるかもしれない。


それに、セックスしたとしても、まだ未開発の女子のことは、今日はたぶん自分はいかせられないと思う。


千夏がセックスを楽しいことと思ってくれなくなってしまうかもしれない。



どーしよ。

どーしよ。


やっぱり今日のところは我慢しよう。

これから先、まだ長い。

本当に千夏が自分からC原に抱かれたいと思う日もくるだろう。そうC原は思った。




よし。オナニーしよう。

C原は決意して隣の部屋に向かおうと思った。

その前に千夏の顔、エロい姿をもう一度じっくり見ようと思って、ベッドの脇に戻って、立って千夏を眺めた。



そのとき千夏が目を覚ました。

「あ・・・」と千夏はねぼけた顔で言った。



「どーしたの?おきたの?」と千夏はフニャフニャとして眠そうな声で言った。


なんてかわいいんだろう。


もう一度、心が揺れてからC原は早くこれからの行動について宣言してしまおうと思った。

「おはよう。ちょっと俺、またあっちの部屋に行ってくるから」

とC原は言った。



「待って!」
と千夏は言った。



「すぐ戻ってくる。15分くらいで戻ってくるから。待ってて」
とC原は言った。


「待って!」


千夏は起き上がった。


「行かないで!」



「すぐ戻るってば」


「行かないで。」


千夏は続ける。


「もし、ゆうべと同じことをしにいくんだったらやめて」





「もう、一人でしないで。」
と千夏は言った。




「え?」とC原が聞き返した。



「あなたの気持ちはもうわかったから。十分・・・・・・・・」
と千夏は言った。




そして千夏は下を向いてもじもじした。
「それとも、もう私とセックスしたくなくなっちゃった?」



そんなことあるかーい。




C原は千夏を抱いた。




・・・・・・・終わり・・・・・・・・



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