攻防戦②
ちかんみたいないたずら

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一日、泳いだり、美味しいレストランで食事をしたあと、二人はホテルのC原の部屋でくつろいでいた。
ソファがテーブルの周りにL字に置かれていたので、テーブルの縦と横の辺にそれぞれが座っていた。
テレビが小さい音でつけっぱなしだった。
二人は今日のことをおしゃべりをしたり、ときどきテレビを見て、その話題について何か意見を言ったりして過ごしていた。
やがてテレビで名画が始まったのをきっかけに
「こっちにおいで」とC原が言い、千夏はC原のソファの方に行った。
「ここに座って一緒にみよう」とC原がいい。
千夏はC原の座っている足の間に座った。
後ろからC原が千夏を抱きかかえて、二人で映画を見始めた。
映画のオープニングの印象的なシーンが終わったころ、
千夏のお腹の上で組まれていたC原の手が上の方に移動して千夏の胸に近づいてきた。
千夏は「そろそろまずい」と思った。
C原の気をそらそうと思った。
千夏にとって、エッチなことをしてくるC原が問題というよりも、それを千夏が断るときの気まずさが問題だった。
セックスまでしようとする場合は断固と断れたが、
胸を触ったりするくらいには、そんなに強く断りたくもなかった。
でも場合によっては、必要以上に嫌がっている風になってしまい、それがC原を傷つけるのが嫌だった。
必要以上に嫌がっているようになってしまうというのは、阻止するのに緊急性を必要とする場合などだ。
すぐに止めないとやばい場合、やっぱり止めるほうもスピードが必要となり、そうするときつい感じの止め方になってしまい、結果的にきまずくなってしまう。
たとえば、今までも何回かあったのだが、C原が千夏の服の中に手を入れ、ブラジャーの上から触るのかと思いきや、ブラジャーをもかきわけて、千夏の乳首を直接触り始めたら、速攻でとめなければならない。
じゃないと、千夏自身が感じ始めてしまい、そうするともうC原をとめることはできないと思われた。
胸をさわらずに急にスカートの中に手を入れられて、パンツの上からなでられはじめたら、それも速攻でとめないとならない。
C原を傷つけたくないので、なるべく、C原が迫ってこないようなシチュエーションを先に作っておくことが肝要だ。
基本、自然と二人きりの空間にならないようにするとか
もし、相手と二人きりの空間になるようだったらさきほどのようなL型に座るなど。
相手に先制されないような工夫が大事だ、と千夏は思っていた。
そして今もまさに
C原が変なことを始めそうだったので、千夏としてはされる前にどうにかしようと思った。
気まずくならずにスムーズにニコニコして今夜はすごしたい。
C原の手が上にあがってきたので、千夏は、立ち上がることにした。
「ねえコーヒー飲みたい。飲みたくない?」
千夏は勢いよく立ち上がった。
「こんな遅くに?カフェインとるのか?」
「うん。夜更けに私はよく飲むけど、全然大丈夫よ。ミルクをたっぷり入れて飲むのよ」
千夏が部屋の電気製の湯沸かしでお湯を沸かして、部屋に備えてあったコーヒーの粉の小さな袋をカップに開けた。
これも備えてあったミルクをカップに入れ、お湯を入れた
いざ、コーヒーカップをテーブルまで運ばんとして
二つのカップをもちあげたときに、千夏の背後から迫ってきたC原に後ろから胸をつかまれた。
「やだ!何するの?」
コーヒーカップを両手に持った千夏。両手の自由を奪われていることをいいことに、C原は千夏の乳房を掴んでいた。
「やめて!」
自分の手でC原の動きを阻止することもできずに、手に持ったコーヒーをこぼさないためにも大きなアクションがとれない千夏。
C原のされるがままになってしまった。
C原はタンクトップの千夏の乳房を掴むと何回か揉んだ。
「やだ!もうこぼれちゃうでしょ!!危ないでしょ!やめてよ」
千夏がそういってもC原はやめない。
C原は「千夏、ノーブラなの?」と言いながら、千夏の乳房をもみまくる。
確かに、今、千夏の着ているタンクトップは薄い胸の部分を覆う生地が一応、何層か重ねてあって、外から見て乳首が透けることはなかったので、千夏はブラジャーをしてなかった。
「これじゃどこに乳首があるかわかっちゃうよ」
C原はそう言いながら、後ろから千夏の乳首の上を撫でた。
「いや!・・・あん!」
タンクトップの上からだけど乳首をなでられて感じてしまった千夏は声を上げた。
あまり体を動かすと熱いコーヒーがこぼれてしまうのでそれを気にすると
千夏は体をなるべく動かさないようにせざるおえない。
C原は容赦なく千夏の乳首をなでまわしている。
そうするとやり場のない快感が声となって出てしまう。
「あん!」
「千夏。わざと、こういうかっこしてきたの?俺にこうされたくて?」
遠慮なく、C原が千夏の乳首をいじっている。
感じながらも千夏は
「こんなの想像してなかった。愛撫されるときは、もっと素敵なゆっくりした優しいことを想像してたのに。何これ?」
こんなことをされることの羞恥心と
でも自分が感じてしまっていることへの後ろめたさ、なさけなさで、千夏は涙がでてきた。
「いや!こんな痴●みたいなこと!!」
そう叫んでとうとう千夏は泣きだしてしまった。
あわててC原は手を放した。
「ごめん」
「もう自分のお部屋に戻るわ」と千夏はコーヒーを湯沸しのそばに戻すと、涙をふきながら言った。
「ごめん。許して。」
C原は言った。
「あっちに行かないで。このまま寝たら後味悪いよ。もうしないから映画一緒に見てから寝よう」
C原になだめられ、千夏はおさまった。
さすがにこれでもう何もしてこないだろうと千夏は思った。
千夏たちは再び、同じソファに座ったが、今度は並んで、ちょっとだけ離れて座った。
映画を見ながら、ポツリポツリしゃべったりして千夏の機嫌も少しずつ上むいてきた。
映画にキスシーンとベッドシーンがでてきた。
C原は千夏に近づき、やさしくあごを持ち上げ、千夏に口付けした。
「大好きだよ。千夏」
C原はキスを繰り返しながら何回も甘い言葉を口にした。
「かわいいよ。千夏」
「さっきの千夏の水着姿、きれいだった。」
「千夏みたいなコと付き合えて、俺は幸せ」
映画をそっちのけでしばらく二人はキスを繰り返した。
千夏もうっとりしてC原の背中に両手を回してキスに応えていた。
もうエッチな手も伸びてこないし、ゆっくり千夏はキスを堪能した。
そのまま映画が終わるまで、二人はキスを続け、C原に髪をなでられたり、美味しい言葉をかけられたりして、すっかり幸せ気分の千夏だった。
今夜はこのまま素敵な気持ちのまま眠れそう・・・と千夏は思った。
さっき怒ったまま、部屋にもどらなくてよかった。
映画が完全に終わったので
名残惜しいけど、千夏は自分の部屋に戻ると言った。
「寂しいなあ。こっちの部屋で一緒に寝ようよ」
う・・・ん と千夏は考えた。
「ごめんなさい。また明日ね」とC原にチュッと最後のキスをすると千夏は立ち上がった。
C原は千夏の手首をつかんだ。
「じゃ、最後に・・・・ちょっとだけ。
キスしかしないからさ、ベッドでゆっくりキスさせて」
千夏は考えた。
今日のC原はきっと変なことはもうしないと思う。
でも・・・。
「キスするならここでいいでしょ?」
「ベッドでキスしたいんだよ。ゆっくり抱き合って。」
・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・
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