禁断のセックスをする人が大集合の街
タブーなセックスをする人たちを擁護する街

毎度おなじみ、エロ女経営者は、ある日、女子高校生時代の同窓会に参加した。
「チーちゃん!チーちゃん!」
同窓会の会場では、ずっと仲のよかった友人のミーコがエロ女経営者に声をかけてきた。
(※『チーちゃん』とは、エロ女経営者の高校時代のあだ名が『チーママ』だったからだ)
しばらく思い出話などを楽しくしたあとに、ミーコはこう言った。
「あのね、チーちゃんにお願いがあるの。
同窓会のあと、二人だけで飲みたいの。
仕事のことで相談があるの」
同窓会が打ち上げになると、チーちゃんことエロ女経営者は、ミーコと二人だけで帰ろうとした。
でも、会場を出ようとしたときに急に、高校卒業まじかになってから二人と仲がよくなったナナちゃんという人が声をかけてきた。
「ねえ、チーちゃん。
もう一軒飲みに行かない?」
ナナちゃんはそう言った。
エロ女経営者は、ミーコの顔を見つめて目で訊ねた。
(ナナちゃんも飲みに誘っちゃダメかな?)と。
ミーコは最初は『ええっ?ダメよ!!』という顔をしていたが、そのうち仕方ないというようにうなづいた。
****
「こんな場所があるんだけど・・・」
同窓会会場を出て、三人が落ち着いたバーに入ると、ミーコはそう切り出し、バックの中からパンフレットを出してきた。
そのパンフレットの表紙には、敷地の広い観光ホテルのような写真が掲載されていた。
「あら、あなたの勤務先ってホテルも経営してたんだっけ?」
と、エロ女経営者がたずねると、
「いえ、ホテルではないわ。
もっと大きな規模なの」
と、ミーコは答えた。
ミーコの話はこうだった。
ミーコの勤めている会社は、『不倫が絶対にばれない街』という街を持っていて、そこの経営・運営をしていると言う。
「何それ?」
ミーコいわく、その『不倫がばれない街』というのは、ちょっと見は、昔、日本の高度成長期に作られたマンモス団地に似ていると思ってくれればいいと言う。
マンモス団地というのは、敷地内にあらゆる種類のお店屋さんや学校、塾、郵便局やATMなどがある。
住人が必要なものが全て団地内にある。
団地の敷地内で、住人の生活が完結できるようになっている。
ミーコの会社もそういう小さな街を一つ作って、運営しているというのだ。
ただマンモス団地と異なるのは、ミーコの会社のそのタウンに実際に住んでいる人はわずか。
本当の住人は、お店屋さんなどの経営側の人だけだという。
この街を歩いているのは、ほとんどは短期間滞在の宿泊客になるという。
ここには『不倫』カップルや、他、世を忍ばないといけない関係の男女のカップルたちだけが、お忍びで集まる街だという。
普通は、不倫を疑われた人は、有名人であればマスコミに張り込まれたり、一般人であれば探偵社を雇われたり、何らかの形で不倫がばれてしまうことが多いが、ここではそういう心配はないという。
ここには様々なカルチャースクールや、ドライビングスクールや、美容の施設やスポーツ施設があり、訪れる人は何か目的があってここに宿泊に来ているように見せかけることができるという。
例えば、不倫カップルがそれぞれ別の目的でここに来たように見せかけつつ、お泊りができ、愛の行為を営めるというのだ。
そして予約をした人以外は、絶対に誰も街に入れないような仕組みになっているそうだ。
「ここは出会い系ではないわ。
元々愛し合っているカップルだけに来てもらうことが目的なの。
カップルでの申し込みしか受け付けないわ。
彼らが、人目を気にせずに、何不自由なく密会できる場所、というのがコンセプトなのよ」
と、ミーコはエロ女経営者に説明した。
そしてこのタウンについて目立った宣伝はしていないという。
口コミと紹介でしかお客を集めないという。
「よく採算が取れているわねえ?」
と女経営者がたずねると、
「うちの会社は他の事業ですごい儲けているので、その利益をここに回しているの。
このタウンは創業者の意志なのよ。
うちの会社の創業者は、当時戦争相手だった敵の外国国籍の人と恋をして、親や親戚中に結婚を反対されて、その恋人が自殺してしまったという悲しい経験をしているので」
とミーコは言った。
「創業者の意志で、たとえ儲け的には不採算であっても、この”禁断の恋人たちのタウン”は続けると。
他で儲けた利益をここに回して、そういう人たちに還元する、ということなの」
「へえ、その意気や良し!ね。
でも”戦争時代の外国人との恋”と、”現代の不倫”は全く違うような気がするけどなあ?」
と女経営者は言った。
「いいのよ。その時代によって『禁断』の定義は変わるものだ!というのが創業者の主張なの。
とにかく、人目を忍ばなきゃいけない恋人たちに場所を提供したいのよ」
とミーコは言う。
そして続けて、
「でもね、うちの会社内では最近、ここの広い立地を外国人観光客の宿泊施設に変更すべきという主張をする勢力が増えてきたの。
そのほうが確実に儲かるからね。
でも私は絶対に、このタウンを続けたいのよ。
創業者の夢ですから!」
と、ミーコは説明した。
「で、私に頼みたいというのは?」
と、エロ女経営者はミーコにきいた。
「少しでもお客さんを増やしたいわ。あなたの商売のお客さんたちにこのタウンの口コミの宣伝を流してほしいの。
お客さん以外でもあなたの交友関係のある人たち全てにも」
「うん。なんだ。そんなことお安い御用よ」
と女経営者は答えた。
「でもさ、きっと大した力になれないよ。
うちのお客様は、誰とでもいいから、ただセックスが出来ればいいっていうシンプルなタイプが多いからさ」
とも言った。
そこで女経営者は思いついた。
「そんな事情なら、今日、同窓会で集まったクラスメイトのみんなに頼めばよかったのに~。
彼女らの方が、私なんかよりもすごい集客力あると思うわよ」
でもミーコは、
「こんなことみんなに言えるわけないでしょ?こういうことをよしと思わない人だっているでしょう?
正義感に燃えられて、ちくられたり暴露されたりしたら、逆に命取りになるわ。
こんな話ができるのはチーちゃんだけよ」
と言った。
そして、
「そうだ。ナナちゃん!あなたも絶対に内緒にしてよ!」
と、それまでお酒を飲みながらずっと黙って二人の話をきいていたナナに向かってミーコは言った。
「そっかなあ。
うちらのクラスメイトたちって、独身で自分でお金バリバリ稼いでいるか、専業主婦で子育てがひと段落して時間もあったりする人が多いから、彼女たち自体がお客さんになる可能性も高いんじゃないかと思うよ」
と女経営者は言った。
「うーん。どうかなあ?」
とミーコが言うと、黙っていたナナが、急に右手を上に上げた。
「?」
「なに?ナナちゃん?」
「ハイ!」
そう言ってナナは、学校で授業中に先生に当ててほしくて、手を何回も上げてアピールする子供のようにもう一度、手を上げた。
ミーコとエロ女経営者は、ナナを見つめた。
ナナは言った。
「私自身がそこのタウンのお客さんになります!!」
****
そう、ナナは不倫をしていた。
そしてこの夏、ナナの娘は学校の部活の1週間の合宿に参加することになっていた。
ナナの夫の海外への5日間の出張がそこに重なった。
ナナが自分の不倫相手とゆっくり過ごすために、こんないいチャンスはないではないか。
ナナは夫に、高校時代の友達の会社のやっている美容施設に行きたいと言った。
「ちょうど二人が留守だし、私はその間に”断食合宿”っていうのに行ってみたいの」
3泊4日で、ダイエットあるいは健康のために断食をしましょうという企画で、ちゃんと専門の医師がついてくれて、安全に行われるそうだとナナは、家族に説明した。
夫は、
「ふーん。
実は”断食”って俺も一度やってみたいなあって思ってたんだよなあ。
いいよ。
君がやってみて感想教えてくれよ」
と言ってくれた。
娘も、
「お母さん、最近太り過ぎでやばいもんねえ!ぜひやるべきだよ!」
と賛成してくれた。

ナナはミーコの会社のタウンで、不倫相手と落ち合った。
ナナの不倫相手は”短期集中英会話合宿”に参加すると家族に嘘をついて来ていた。
不倫相手の男性の会社では、今、英会話力のレベルアップが求められていた。
英語が苦手な彼のことを家族は大賛成で合宿に送りだしてくれたようだ。
ナナは、タウンのホテルの一室で男に抱きしめられた。
彼と過ごすときはいつも時間を気にしていたけど、今日はその心配しなくていい。
ナナと不倫相手はゆっくりお風呂に一緒に入った。
バスタブの中で、ナナは男と向かい合って、股をひろげてお膝に跨った。
ナナの脚が彼の腰にからみついた。
二人のお股がお湯の中で密着した。
そしてナナは男の首に腕を回し抱きついた。
男はナナの腰を水中で抱きしめ、濃厚なベロチューを繰り返した。
のぼせそうになったときに、ナナは男の腕をほどき湯船を出た。
男がナナを追って洗い場に出てきて、ナナの身体に手をのばしたときナナはそれを制した。
ナナは、男を洗い場に立たせたまま、男のアソコを勃たせた。
男の性器を指でつまむと、火照った顔のナナはお口にそれを含んでいった。
ナナはゆっくりゆっくり頭を動かし、男のモノを自分のお口の中で出し入れした。
「あ」
男は小さな声をあげて、ナナの頭に手をやって軽く抑えた。
ナナはジュブジュブと、男の竿部分を吸いながら顔を動かした。
「あ・・・出ちゃう・・・」
そういうと男はナナの動作を止めた。
今度はナナは男にお尻を向けて立った。
ここのホテルは、お風呂場も快適でとても広かった。
立ち上がったナナが壁に手をつき、お尻を男の方に突き出す余裕が十分にあった。
男の左手は背中からナナの乳房をつかみ、乳首をいじった。男の右手はナナの股間をいじった。
「あ・・・あ・・・アン・・・」
男がナナの身体を愛撫すると、だんだんナナの声は大きくなっていった。
ナナの身体から流れしたたるお湯よりも、ナナのアソコから出てくるヌルヌルした透明の液体の量の方がが多くなった頃、男は後ろからズブズブ挿入してきた。
「ああっ!!」
ナナはバスルームの壁に手をつっぱっり、タイルに脚を踏ん張った。
男はナナの奥の方までズンズン侵入してくる。
「あ!!」
男に押されて、ナナの両手が壁をすべり、脚がすべりそうになり、上半身が壁に押し付けられそうになる。
ナナはお尻を突き出したまま、脚を踏ん張った。
その体勢でこらえながら、ナナは何回も後ろから男に突かれた。
「あん!あん!あん!」
ナナの身体は男の腰の動きに連動して前後にユサユサ揺さぶられた。
後ろから、ナナの穴の中を男のイチモツが擦り回る。
「ああっああっ!」
しばらく激しく動いたあと、ナナの脚がガクンとして、体全体がタイルに崩れ落ちそうになったときに男は白い液体を放出した。
****
バスルームでのセックスのあと、
「夜はベッドの上でもしようね」
と言って二人はキスをした。
ナナと不倫相手は、ホテルの部屋を出てお散歩に出かけることにした。
このタウンの魅力の一つは、いつも肩身の狭い思いをしている人間たちが、人前で、太陽の下で、堂々とイチャイチャできることだった。
ナナと不倫相手は、街の中を手をつないで歩いた。
外で手をつなぐなんて、初めてだった。
二人は、照れくさそうに幸せそうに微笑んだ。
街にはたくさんカップルが出歩いていた。
アイスクリームを立ち食いするカップル。
はしゃぎながらプールで水遊びをするカップル。
皆、楽しそうにいちゃついていた。
同性愛のカップルもたくさんいた。
「お気の毒だわ。
私たちが後ろめたいことをしているのは本当だけど、あの人たちは何も悪いことをしていないのに、人目を忍んでここに来ているのね」
「同性愛者への理解が社会的には進んだように見えるとは言え、自分らの身近なコミュニティーでは、きっとまだまだ無理解な人がたくさんいるんだろうなあ」
と、ナナと不倫相手は話した。
ナナたちが公園のベンチに座ると、大きな放し飼いのワンちゃんと一緒に20代くらいの女性が歩いてきた。
大きなワンちゃんが、ナナにクーンと近寄ってきた。
「お散歩ですかあ?ご住人の方ですか?」
と、ナナはワンちゃんを撫でながら女性にたずねた。
「いいえ!遊びに来ました!
自分の家ではいつも父や母や兄弟の目があるので、自由に愛し合えなくって、思い切ってこの夏は彼と二人だけでこのタウンにバカンスに来ました!」
と女性は言った。
ふたり?彼?
ナナと不倫相手は周りを見渡した。
女性は、しゃがむとワンちゃんの背中を撫でた。
ワンちゃんは女性の顔をペロペロ舐めた。
女性は犬にペロペロされながら、幸せそうに言った。
「この”彼”と私は愛し合っているのです」
じゅ、じゅ、じゅ、獣か●?!
本当に”世間のタブー”が何でもあり!の街なんだ!?
他、ナナ達は、公園ではイチャイチャしている年の差カップルも色々見た。
どう見ても10代半ばの女の子と20代前半の男の子がバドミントンをするという微妙な年齢差カップルも見たし、お弁当を食べさせ合う熟女と若い青年のカップルも見た。
いつもコソコソしていた彼らは、ここでは堂々とラブラブであることをアピールできたのだ。
そのあと、ナナと不倫相手は”コミュニティー喫茶”というのに行ってみた。
その喫茶店は、他のカップルの人達と気さくに自由にお話ができる交流の場所だというのだ。
そこには、ナナ達みたいなダブル不倫のカップルもいたし、片方が既婚者の不倫カップルもいた。
教師とその教え子のカップルや、自分の息子の嫁と来ていた熟年男性もいた。
ナナ達は、ここで皆さんと楽しく話をしたり、”不倫あるある話”などをした。
そのとき、喫茶店のドアが開いた。
中年の男性が若い女のコと手を繋いで入ってきた。
「こんにちは。
私たちもご一緒してもいいですか?」
と、その男性が言った。
「どーぞ!どーぞ!
一緒にお話しましょう!」
と言って、一組のダブル不倫カップルさんが、新しいカップル客を暖かく迎え入れた。
ナナも、その新参者のカップルの方に目をやった。
なんとそこには、海外に出張に行っているはずのナナの夫と、合宿に行っているはずのナナの娘が手を繋いで立っていた。
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