恐怖の宇宙エロぐま・地球来襲⑦

ゆりあんの危機を救え!


青いドレス姿で青いパンツを穿こうと片脚を上げている
 

前回までの話はこちら➡恐怖の宇宙エロぐま・地球来襲①          


立食パーティーが繰り広げられている宇宙ステーションの中のホール。

ひろゆきは、料理の並んだ大きなテーブルの周りを急いで歩き回った。

(エメラルドの言っていた料理、『野球の授業で使うホームベース』みたいのってどれだ?
『人生ゲームの駒みたいな料理』ってどれだ?)

あった!

大きな皿に、ほんとにホームベースそっくりなものが積み重ねられていた。
しかもプロのではない。
中学の体育の授業で使うホームベースみたいに薄いやつだった。

(すごい!宇宙警察の例えバッチリ!有能!!)
とひろゆきは思った。

しかし、いくら薄いものでも面積はどでかい。

「これって一体どうやって食べるんだ?!」
ひろゆきが、思わずそう口にすると、そばに立っていた酔っぱらった紫のクマが教えてくれた。

紫のクマは、
「食べるの躊躇してるのかい?
量が多く見えるけど、食べてみるとそうでもないよ。
すぐに口の中で溶けちゃうから。
あっという間に一枚二枚いけちゃうよ」
と教えてくれた。

ひろゆきは、それを2枚掴むと急いでゆりあんの元に戻った。

ゆりあんは、謎の飲み物をまだ飲んでいなかった。
ピンキーと、押し問答が続いているようだった。

ゆろゆきは、二人の間に割り込んだ。

そしてピンキーとゆりあんに、
「これビックリするくらい美味しかったんですよ!
食べてみてください!」
と言った。

ピンキーは目を輝かせた。

「大好きです!いただきます」
とニッコリ笑って、ピンキーは大きなホームベースに食い付き、ガツガツと食べ始めた。
この”ホーームベース”が好物だったみたいだ。

そして、あまりにがっついたので、ピンキーは途中でむせだした。

そのスキに、不思議そうな顔をしているゆりあんにひろゆきは津軽弁の小声でささやいた。

「食ったあどに、料理褒めで、そごらにいるウエィターさ向がって、『こぃ作ったシェフ呼んでけ』ってしゃべるんだ」
(食べたあとに、料理を褒めて、そこらにいるウエィターに向かって、『これを作ったシェフを呼んでください』って言いなさい)


青いドレスの脚線美


シェフコートを来たエメラルドがやってきてくれた。

ピンキーは、自分が呼んだわけでもないのに、大喜びで、
「あなたが作ったの?最高に美味しかったわ。
こんな素晴らしいシェフが宇宙ステーション船にいたなんて驚きだわ。
私がいつかどこそこホテルで食べたのより美味しかった」
と称賛した。

ひろゆきは、ピンキーの後ろに立っていた。
目くばせでエメラルドに危機を伝えた。

(あの飲み物!飲み物!あやしい!)
とゼスチャーで、ゆりあんが手にしているコップを指さした。

エメラルドは、
「そんなに喜んでいただけて恐縮です」
と言いつつ、テーブルに手を伸ばした。

エメラルドは、テーブルの上のワインを一本右手でとり、左手で器用に二つの空のワイングラスを掴んだ。

そしてピンキーにひとつのグラスを渡すと、ワインを注いだ。
「乾杯しましょう」

そしてエメラルドは、ゆりあんにも空のグラスを渡し、ゆりあんが手にしていた謎の飲み物を取り上げた。

「さ、乾杯!」
エメラルドは、謎の飲み物のコップを高々と上に上げて、二人の女性に向かってそう言った。

「あ!」
とピンキーが言う間に、エメラルドは、天井を向いて謎の飲み物を飲み干してしまった。

あっけにとられたピンキーとゆりあんは、エメラルドを見つめた。

エメラルドは、口を拭きながら、
「ほら!皆さんも乾杯!」
と言った。

ゆりあんは、ハラハラしながらも、渡されたワインを一口飲んだ。
ピンキーは、顔面蒼白になりながら、ワインを一口飲んだ。

シェフ・エメラルドは、ピンキーのグラスににどんどんワインを注ごうとした。
「ピンキーさん、また私の料理が食べたくなったら、ステーション船に来てくださいね」
とか、
「あ、今度、贈りましょうか?
いやあこんなに料理を褒められたことないので感激です」
などと言いつつ。

ピンキーは、エメラルドに無理やり強いワインを二杯も飲まされ、
「ちょ、ちょっとすいません。お手洗いに」
と言い、フラフラしながら、その場を去って行った。

ピンキーが去ると、エメラルドもすぐにゆりあんとひろゆきに背を向けて、厨房に戻って行ってしまった。

「ちょ!・・・・・・」
と、ひろゆきが声をかけるのも無視してエメラルドは行ってしまった。

ゆりあんは、謎の飲み物を飲まずに済んだが、しかしひろゆきはエメラルド心配だった。

「飲み干しちゃって、あの人、だ、大丈夫か?!」


青いドレスをまくり上げてお腹を見せて立っている


厨房のそばの従業員用のトイレの個室に入ると、エメラルドは、シェフコートの内側に作ってあったポケットから、すばやく195ミリリットルくらいのお汁粉缶くらいの大きさの小さなボトルを出した。(作者・どういう例えだよ、それ・・・・・・)

そして、そこに吐いた。

「うえっ!」

エメラルドは、ピンキーがゆりあんに飲ませようとしていた謎の液体を手に入れたのだった。

これがもしも毒物だったら、宇宙警察はタコスター人の陰謀の証拠の一つを手に入れたことになる。





次回(来週になるかも)に続く


(作者より・すいません。
いつも4800字くらいなのに、今回、大変短い話になってしまいました。
突然の体調不良が私を襲いました。
この体調不良はおもしろかったので、そのことについても今後、書きますが。
短かった代わりに、今日は、先週ストックしてあったくだらない食べ物の話もお出します。
➡こちら➡オムライス大作戦






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