エロ学生寮日記③
学生寮、始動

★これまでの話➡エロ学生寮日記① ②
私は、東京を離れて、恋人の二郎さんの地元に嫁ぎました。
ここには特別な学科を教える大学があり、そのために日本各地や外国から学生が集まっていました。
大学の周りには、親元を離れてやって来た学生のためのたくさんの寮やアパートがありました。
二郎さんのお母さんは、たった4人の小さな寮を運営していましたが、私はこの寮をデカくすることを提案し、それが実現しました。
さて、お父さんとお母さんが、ご自分の持ち家を売り払い、いよいよこの学生寮に引っ越して来ました。
お二人の居住スペースは、三階と四階の一角になります。
お父さんは、小さな会社の社長さんでもありますので、お客さんが家に来ることもあるので、四階には応接室を作りました。
学生寮を建築する前に私と夫は、お父さんに確認しました。
「お客さんに四階まで上がってもらうのは大変じゃないですか?
私たちの二階と替わりましょうか?」
でも、お父さんはおっしゃいました。
「いいの、いいの。
僕のお客さんは、もっと運動した方がいい人ばかりなんだから。
四階でいいの」
四階の応接室の半分側は、お父さんと夫が使う書斎にしました。
そして、三階には、お父さんお母さん、お二人だけのダイニングリビングがあります。
私たち新婚夫婦と同じサイズです。
お二人は今まで、広いリビングダイニングにお住まいだったのに、ご不自由じゃないでしょうか?
「自分たちの部屋は狭くても、寮全体の空間が大きいから、別に気にならないわ。
それに昼間は学生がいないんだろうから、学生たちのリビングに近所の奥さん達を呼んでお茶したりもできそうだわ」
とお母さんはおっしゃってくれました。
ご夫婦は、寝室もまた、私たちと同じような狭い寝室になさいました。
四階の残ったスペースは、物持ちのお二人の倉庫というか、納戸みたいな用途に使われます。
余った家具や、荷物が並べられました。

四階にもキッチンを作りましたが、これについては私は、お母さんに訊ねました。
「四階にキッチンは必要でしょうか?
食事関係は、四階はミニエレベーターだけでいいのでは?
そうすればお母様たちのお部屋ももっと広く使えるのに」
でもお母さんは、色々考えていらっしゃるようでした。
「将来、どうなるかわからないじゃないの。
もしかしたら、二階から四階のこの部分も他人に貸すこともあるかもしれないわよ。
だから、こうして四階にも同じようにキッチンも置いた方がいいと思のよ」
なるほど、と思うのと同時に、その『どうなるかわからない』という言葉に、少し不安を覚える私でした。
******
ともあれ、私たちの学生寮はスタートすることになりました。
今までお母さんの小さな寮にいた学生さんは皆四年生だったので、その人たちは、もう巣立っています。
新学生寮には、全て新入生を受け入れます。
早い新入生は、1月の中頃からもう、うちの寮の内覧に来ました。
高校からの推薦枠で、早めに大学の入学が決まった人のようでした。
母親と一緒に訪れたその学生は、
「う〜ん。2人部屋かあ?」
と言いました。不満そうでした。
でもその子のお母さんは、
「そこにこだわらなくってもいいでしょ?
あなたはだらしないから、一人暮らしなんて無理。
四年間も一人暮らしをしたら、きっと堕落してしまうわ。
こういう寮がいいのよ。
きちんと食事の管理もしてもらえますし」
とおっしゃってくれました。
この親御さんは、うちの寮の妙な料金システムのことも気にしていないようでした。
(妙な料金システムとは。
最初は、お一人で二人部屋に住むことでスタート。
半年までは、一人分の家賃・寮費を支払っていただく。
半年たったら、一緒に暮らしてもいいような同居人を自分で見つけて連れてきて相部屋になる。
連れてこれない人は、半年目以降、家賃・寮費負担が二倍になる)

こちらは、お金に余裕があるご家庭のようでした。
親御さんは言いました。
「同居人が決まらなかったら、ずっとゆったりと1人部屋でも別にいいじゃない?」
次に私たちの寮を見に来たのは、父親と母親と一緒の双子の女子学生でした。
「まあ、双子さん?
いいですねえ。
ご一緒の大学に入学なさったのですね?」
と私は言いました。
こちらのご家族は4人とも、大喜びでうちの寮を見て回りました。
「わあ、いいなあ!寮って楽しそう!」
「この個室も、あなたたち二人が住むにはちょうどいいじゃない」
「うん!今までのうちの二人部屋より大きいし」
「オーナー兼管理人さんが、同じ建物に一緒に住んでくださるってのは、とても安心です。
そこが気に入りました」
ここで、そうだ。
読者の皆さんに、まだ男女の部屋割りについて説明してませんでしたね。
ここの大学は男子学生の方が多いので、当初、ここは男子だけの寮にするつもりだったのですが、開けてみると女子学生からの問い合わせが多かったもので、私達はどうしようかと思っていました。
この双子のご両親は、男女混合の寮でも構わないという考えの人だったので、内覧に来ていただきましたが。
普通、女の子のご両親は、男女混合の寮では心配なのではないでしょうか?

双子の女子学生の一家が帰ったあと、お母さんは私に向かって言いました。
「どうかしら?
例えば、四階は全部、女子学生専用の階にしてしまったらどうかしら。
うちの寮は24人のうち6人、女子学生を迎えるの」
お母さんは続けました。
「で、四階の私たちの物置き場所を開けましょう。
あそこを女子学生だけが集う、食堂とリビングの空間にするのよ」
ナイスアイディア!と私は思いました。
「それは素晴らしい。
確かに、女子学生からの問い合わせが多いのにみすみす断るのは惜しいですねよ。
その案はいいですね。
女子学生の生活は四階で完結する。
男子学生は、四階エリアには侵入禁止にする。
四階は男子禁制、女子だけの空間にするのですね。
四階にキッチンを残していたことも生かせますね」
と、言ったあと、でも私は心配になりました。
「しかし。
お母様たちが持って来たたくさんの家具やお荷物はどうするのです?
どこに置くのです?」
「まだ少し庭にスペースがあるわ。
そこに、速攻、”イナバの物置き”でも建てて収納するわ」
と、お母さんは言いました。
「なるほど。
でも多分、お母様たちのお荷物は、イナバの物置におさまりきらないような気がしますが?
それに、その庭のスペースでは、本当はお母様と私で小さな花壇やハーブを作る予定だったじゃないですか?」
「いいわよ!もう畑なんて!
もし、物置に収納仕切れない物は、なんなら長男の家に送りつけてやるわよ。
あるいは、余った家具は学生さんの部屋に置いちゃおうかしら?」
******
お母さんが持っていた高価なお着物は、和ダンスごと、夫のお兄さんの家に送られました。
「とてもいいものなので、手入れをして丁寧にとっておくのよ。
いずれ、しーちゃん(現3歳の孫)の成人式に着せてやってね。
もちろん、あなたも着てくれてもいいわよ」
とお母さんは、お兄さんのお嫁さんに電話しました。
小さな家具や、余ったオーディオや、テーブルや椅子などは、学生さんの部屋に適当にふりわけられました。
部屋によって、茶ダンス付きの部屋、オーディオ付きの部屋、古い小説やCDが立てかけられた本棚のある部屋、あるいはプラスのものは何もない部屋、など、ごく微妙なグレード?の差がついてしまいました。(余計な物はない方がいいっていう話もありますが)
これで後は、イナバの物置が建てられれば、三月までには、四階に女子学生たちだけのためのダイニングリビングのスペースもできます。
このことを双子の女学生の親御さんに電話で伝えたところ、すぐに契約が決まりました。
「素晴らしい。こちらに決めました」
と言ってもらえました。
この契約成立に、私とお母さんは、ハイタッチをして喜び合いました。

次に寮の内覧に来た学生を見て、私とお母さんは驚きました。
私たちの寮は、新入学生を対象にしていたのに、この四月からもう四年生と三年生になるという男子学生が、二人連れで来たのでした。
その二人の学生は、私とお母さんに向かって説明しました。
まず、A君が口を開きました。
「僕は大学の寮に入っていたのですが、もう規則が厳しくって耐えられなくなりました。
同室の先輩は同じ学科で同じ部活の先輩でもあり、受けている授業も重なったり、グランドでの練習でも一緒だし、部屋も一緒だし、もう息苦しくって!」
次に、B君が言いました。
「僕は比較的自由なアパートに入っています。
部屋に誰を呼んでもいいし、誰でも泊まらせてもいいという自由なアパートに。
ですが、そこにもA君を呼ぶことは、月に一度しか出来ないんですよ。
A君の寮の外泊禁止のルールが厳しくて!」」
私とお母さんは、顔を見合わせました。
二人の男の子は、今までの住まいを捨てて、私たちの学生寮に二人揃って入りたいと言うのです。
B君は心配そうに言いました。
「こちらは新入生を募集していると伺いました。
僕らは入居できませんでしょうか?」
私とお母さんが、ほぼ同時に、
「喜んでえ!!」
と大声で言うと、二人の男の子は、笑顔になりました。
契約を終えてお二人が帰ってゆくとき、私とお母さんは、窓から目撃しました。
うちの寮を出た途端に二人の男の子は、手を繋いだのです。
手を繋ぎ合って、そして嬉しそうに顔を近づけて見つめ合ったのでした。
お母さんは、あっけにとられながらも、
「あの二人は、すでにデキてるのね・・・」
と、つぶやきました。
私はうろたえました。
「ど、どうしましょう?
そ、そういうのいいんでしょうか?」
私は、
「お父さんと二郎さんにも相談しましょう」
と言ったのですが、お母さんは首を振りました。
「いいのよ。
二人で仲よく暮らしてくれて、寮費もちゃんと払ってくれるのなら、何も問題はありません」

この地域のアパートや下宿や寮を経営する人は、不動産屋さんの店頭やHPに自分の物件の案内をかかげていました。
私は、その広告の宣伝文句の変更を申し入れました。
これまで、”男子だけの寮”と、うたっていたのですが、変更をしてもらいました。
「一階から三階が男子寮、四階は女子寮に変更になりましたので、案内文もそうしていただけますか?」
女子学生だけのダイニングリビングルームもあることも告知してもらいました。
すると、女子学生の問い合わせが増えるかと思いきや、男子の入居希望者からガンガンとお問い合わせが来はじめたのでした。
「なるほど。そういう宣伝効果もあるのね」
とお母さんは言いました。
お父さんと夫は、毎日仕事から帰って来ると、私たちの”今日の入居決定者報告”を喜んで聞いていました。
しかし、次の週、また驚くことが起きました。
今度は、何と、男女カップルが寮の内覧に来たのでした。
しかも二組の男女カップル、計4人です。
その人たちは、新年度から二年生になるという人たちでした。
女子学生の一人が言いました。
「こちらの女子寮は、四階の6人だけが定員だとうかがいましたが、まだ空いてますか?
私たち二人で同室に入居できますか?」
次に、男子学生二人が、
「僕らも、三階に同室で入りたいのですが、あいてますか?」
「というかですね、彼女らが入居できるのだったら、僕らも入居したいのです。
彼女らが無理なら、僕らも入居しません」
と言ってきました。
私とお母さんは、のけぞりました。
この人たち、四階と三階の二室を借りといて、その実、こっそりカップル同士で部屋を行き来?交換?しようとしとるの見え見えやないかーい!!
だからあ、ここ、ラブホやないって!!
でも相手は金づるです。
うかつなことは言えません。
今度は、本当にお父さんと夫に相談する案件だ!と思いましたが、私は気を取り直し、機転を利かせました。
「え~っと、実は女性の部屋は、もう二室埋まっていて、あと一室はお返事待ちなのです。
お二人ご一緒というのは、難しいかもしれません。
すみません。
確認しまして、お返事は明日でもいいですか?」
そう私は言いました。
しかし、いつの間にか商売に貪欲になっていたお母さんは、あせって言いました。
「でも、男性の寮でしたらまだ空いてますよ!
男性の部屋でしたら、今すぐ、契約できますよう!
早く決めないと埋まってしまいますよう!」
男子学生たちは、お母さんに向かって言い返しました。
「ですからあ!
彼女たちが入居できないのなら、僕たちも入居しないって言ってるでしょう」
次回に続く
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