最終回・エロ不良社員・殺人事件⑦
探偵から、犯罪者に転落

★これまでの話➡エロ不良社員・殺人事件① エロ不良社員・殺人事件② エロ不良社員・殺人事件③ エロ不良社員・殺人事件④ エロ不良社員・殺人事件⑤ エロ不良社員・殺人事件⑥
そうか・・・・・・焼酎って蒸留酒だから、比較的、次の日に残らないのか。
そんなことを思いながら俺は目を覚ました。
見慣れないリビングでソファの上で毛布をかぶって俺は寝ていた。
時計を見ると朝5時半だった。
早い時間につぶれちゃったから結構眠ったな。
頭はスッキリしていた。
向こうの方から、微かにお風呂を使う音が聞こえる。
俺はお風呂の前の洗面所を借りて顔を洗った。
「お目ざめですかあ?」
とお風呂の中からA子さんの声が聞こえた。
「犬田さんもお風呂はいりますかあ?」
そして、タオルで前だけを隠したA子さんが出て来た。
うわ!
A子さんは洗面所の脇にあったバスタオルを取ると体に巻きつけた。
その動作の途中でチラッと、陰毛が見えた。
「うふふ。犬田さんもお風呂入ってらして。
タオルはそこの棚のを使って。
夫のだけど、バスローブもそこにあるわ」
そう言うとA子さんは居間の方に向かって行った。
これはやはり誘われているのだろうか。
やっちゃうか。
もう何だか疲れた。
俺は頭を一回、リセットさせたかった。
何もかも忘れてみたかった。
よしやろう。
以前、人様の奥様とやったことがあったが、そのときは俺は独身だった。
ダブル不倫は始めてだ。
俺は俄然、燃えて来た。

風呂からあがった俺は、居間のソファでA子さんの上に跨った。
A子さんの体は少し痩せていたが、痩せた美人の熟女もなかなかエロいもんだな。
俺はA子さんの小ぶりな乳房をつかみ、薄茶色の乳首に口をつけた。
柔らかい乳房だった。
俺の若い恋人の張りのあるおっぱいと違い、とてつもなく柔らかい乳房だった。
これもこれで気持ちいいな。なんかとけちゃいそうな柔らかさだ。
舌先でつついたり、吸ったりしていると、すぐに乳首が立ってきた。
「ふウウん」
A子さんは溜息のような声を漏らした。
「ハアん」
柔らかな乳房をたっぷり愛撫してから、俺は下に下がって行った。
A子さんの脚を両側に広げた。
「やだ!恥ずかしい」
A子さんは片手を伸ばして自分の股間を隠した。
俺はその手を優しくどけた。
そして、そこに口をつけた。
「ああッ」
そこを舐めていると、A子さんの股間からあふれてきた水分が音を出し始めた。
クチュクチュ、ピチュピチュ・・・
A子さんは体を震わせた。
「ああっ・・・あんッ」
クリトリスの先端を舌先で悪戯すると大きな声を出した。
「あああッ!!」
俺は、A子さんのピンクの突起をチューチューした。
「あんあん!
アンッ!んん〜、もうだめ〜。
だめええ!
わ、私にもさせて~」
俺は動作を止めた。
A子さんは一度体を起こしてから、俺の股間の方にかがみなおした。
そして俺の肉棒を片手に持ち、もう片手で髪をかき上げつつ、咥えた。
ジュブ、ジュブ、ジュブ。
A子さんは肉棒を吸い込みながら、顔を動かした。
柔らかな舌が俺のモノにからみつく。
俺も声出そう。
はああん。
気持ちいい。
しばらくジュブジュブしてもらったあと、俺は言った。
「ああ、もう入れさせてください」
A子さんの細い腰を少し持ち上げ、俺は濡れ濡れの穴に自分のモノを押し込んで行った。
暖かい柔らかい膣が、俺のモノを向かい入れ包み込んでいった。
その穴の中で、俺は出し入れ出し入れした。
「アッ、ア、あん」
徐々にスピードを出して、動かした。
「あ、ああ、ああん」
A子さんは髪を乱して、綺麗なお顔を歪めて喘いでいた。
やがて、A子さんのアソコは、痙攣するように俺を締めつけてきた。
腰を動かしながら思った。
イキそう〜。
でもA子さんは、
「あんあん、あーんもっと!もっとお!」
と欲張りさんだった。
俺は頑張って更に腰を動かし、A子さんの奥の方に行ったり、入口付近まで戻ったり、出し入れ出し入れした。
「あああん!いっちゃうううん!」
あ、俺もイッテしまううう!
俺は慌ててA子さんの中から肉棒を抜き去った。
A子さんの白いお腹の上に乗せた俺の肉棒は、白い液体を放出した。

鹿児島から東京に帰る飛行機の中で俺は、パソコンを開き、頭を整理するために書いてみた。
今まで恵美子さんがやられたこと、やったこと
①20年前の新入社員時。
恵美子さんは、熊井太郎氏に遊ばれてフラれた。
②10年前の東京支社時代。
立場の強くなった恵美子さんは、熊井太郎氏にセクハラをした。
③最近、恵美子さんは若い社員にセクハラ・パワハラをしている。
セクハラ被害者については、うちの部署の若川君ではないみたいだが。
多分、パワハラについての被害者は、うちの部署の若子ちゃんではないか?
俺は、恵美子さんが若子ちゃんの手首をキツク掴んでいたのを目撃したことを思い出した。
女社長が、うちの部署に初めて来たときに見た。
恵美子さんが、熊井殺人の犯人だったとして、動機として考えられること
①自分を捨てた熊井氏に復讐。
②最近になって、熊井氏によって自分のセクハラがバレそうなので口封じ。
俺の仮説
①人事部のC金庫の書類ならば、恵美子さんにも捨てることができた。
C金庫の熊井太郎の書類自体には、恵美子さんの名前はなかっただろうけど、それを元に何か自分のことを探られるきっかけを恐れて捨ててしまったのではないか。
②恵美子さんは本当は、1週間の特別休暇中に愛知に行ったのではないか。
仙台旅行に行ったと嘘をついたのではないか。
古参の社員が、恵美子さんは以前にも仙台旅行に行ったことがあると言っていた。
そして恵美子さんは、若い子が言っていた、最近の仙台の観光スポットについては知らなかった。
部内のみんなに見せたスマホの画像は、伊達政宗公像とか、牛タンなど、昔からあるものだけだった。
以前に旅行に行ったときの仙台の写真をみんなに見せたのではないか。
そして、今どき、仙台名物のお土産は、会社から20分の東京駅でも購入できる。
”笹かま”でも、”牛タン”でもだ。
熊井太郎氏が亡くなる数日前に、愛知の路上で揉めていた社員というのは恵美子さんではないか。

一緒に仕事をして来た同僚、一度体を重ねたこともある恵美子さん。
ここまで、犯人を見つけたいだけで、勢いだけで突っ走って来たが、急に俺は力が抜けて来た。
何だか、急にむなしくなってきた。
悲しくなってきた。
恵美子さんが俺と寝たのだって、もしかしたら、俺と部長の動きを察知したからだったのかもしれない。
恵美子さんが、保身のために俺を味方にしようとしてセックスさせてくれただけなのかもしれない。
そんなことを考えると、メチャクチャ落ち込んできた。
馬田部長からは、俺のパソコンにメールが来ていた。
『おまえ、鹿児島から戻る飛行機の中で、色々報告するって言っただろ?
まだか?
はよ教えろや』
俺はパソコンを閉じて、目を閉じた。
*********
羽田空港についたとき、俺は、携帯電話の着信履歴を見た。
熊井太郎氏の最後の上司。
愛知支社のあの熊井太郎の若い上司から俺の携帯に電話があったようだ。
彼には、愛知での調査を頼んでいた。
特に、熊井太郎さんが亡くなった数日前にもめていたという、女性社員について調べてくれと頼んでいた。
若い上司は何かを掴んだので俺に電話して来たのだろうか。
でも、今、俺は彼に電話したくなかった。
決定的なことをきいてしまうような気がして、恐ろしくて恐ろしくて。
彼からのメールもあった。
そこには案の定、書いてあった。
『犬田さん。
電話ください。
亡くなる数日前の路上で、熊井さんと揉めていた女性像がぼんやりとですが、わかりました。
愛知支社のみんなに呼びかけて、有志をつのって、我々は、あの寂しい道路付近にお住まいの人たちや、あそこの道をよく使う人を探して、聞き込みをかけたのです。
そして、熊井さんが女性と口論している内容も聴いていた人を見つけたのです。
すぐに電話をください』
これで、多分、全て揃った。
これできっと、引き上げてしまった警察ももう一度ちゃんと調べてくれることだろう。
ターゲットを絞って。
でも、弱虫の俺は最終局面では、手を引くことにした。
羽田空港に戻ると、俺は銀座に向かった。
でも、俺は本社には行かずに、会社のそばにあったカフェに入って、そこに馬田部長を呼び出した。
会社に行って恵美子さんに会いたくなかったのだ。
カフェで、馬田部長に報告した。
●セクハラ委員会の資料にあったという、恵美子さんの悪行のこと。
●鹿児島支社のA子さんからきいた恵美子さんの新入社員時代の話。
●俺が推理した、恵美子さんの仙台旅行偽装の件。
を淡々と報告したあと、俺は馬田部長に言った。
「すいません。
俺にはもうできません。
最後に、部長が、愛知支社の熊井太郎氏の若い上司に電話してください。
彼は、熊井太郎氏が、死の数日前にどんな人と揉めていたのかを突き止めたようです。
もう疲れたので、俺は今日は帰っていいですか?
なんか、体の調子が悪いです。
明日も休んでいいですか?」

『明日休みます』と言ったのに結局、俺は二週間も会社を休んでしまった。
ひどい熱を出して、寝込んでしまったのだ。
俺は休んでいる二週間も、家でも一切、新聞もテレビもネットのニュースも見なかった。
********
俺が会社に復帰したころには、もう全てが終わっていた。
恵美子さんは、そこにいなかった。
被疑者として警察に捕まったようだった。
俺は想像した。
彼女は、愛知に熊井太郎氏と話をしにいったのだろう。
セクハラのことを口止め。
あるいは、恨み言を言いに行ったのか。
もしくは、恵美子さんの心のどこかにまだ、熊井氏に未練があったのか。
もしかしたら、その全部かもしれない。
しかし、熊井太郎が自分にとった態度は、恵美子さんが期待したものではなかった。
そこで、恵美子さんはやってしまったのか?
********
そうだ。
ここで、他に、今更、もうどーでもいいことなんだが、読者さんに少し説明しとくこともあるかな。
★馬田部長の愛知の謎について★
今回、愛知県で起こった熊井太郎氏殺人事件だった。
途中で一瞬、俺は、探偵ごっこのパートナーだった”愛知県出身の馬田部長”のことも疑ったが、それは全くの勘違いだった。
総務部長は、馬田部長のことを愛知県出身と言ったが、それは間違いだった。
馬田部長は、俺の記憶どおり、ほんとに岐阜県出身者だった。
でも、高校のときにだけ、愛知県にあるスポーツ有名名門校に通って全国大会に行ったことがあっただけだそうだ。
それを勘違いした総務部長に『馬田君、愛知出身でしょ?』と、言われて、馬田部長は少し嬉しかったので否定しなかっただけだそうだ。
(作者より=しょうーもねえ。
無駄に張った伏線を最後に適当に回収してすみません)
*******
俺と馬田部長の探偵ごっこは終わった。
この探偵ごっこによる副産物、『熊井太郎氏の死を悼む思い出エピソード集』は完成した。
馬田部長の作った、生前の彼についての”心温まる軽い大量のエピソード集”は、彼の年老いたお母様に届けられたそうだ。
もちろん、”熊井氏の最後の若い上司の熱い活躍ぶり”についても届けられた。
お母様のお気持ちが、これで少しでも和むことを祈る。
*******
女社長はただのゴシップ好きだったとわかった。
その年の人事異動の季節の前に、北海道支社のダブル不倫の詳細が来たときも、社長は、我が人事部がまとめたC金庫の資料を読みに来た。
俺にまたお茶のペットボトルを2本買いに行かせ、それを飲みながらゆっくりと楽しそうに読んだ。
お茶を飲む社長を見ながら、自分もお茶を飲みながら俺は、以前に恵美子さんが言っていたことを思い出した。
(恵美子さんからは、社長は社員にお茶出しをさせるのが嫌いってきいてたんだけど?
この人、俺にはよく”使いっぱしり”をやらせるよなあ)
俺が社長をじっと見ていると、彼女は察したのか?
「犬田課長、ごめんね、いつも。
私、若い社員にお茶出しさせるの嫌いなの」
と言った。
「私ね、お茶出しはね、管理職の仕事だと思っているのよ」
その言葉に俺は笑ってしまった。
「あはは。
なるほどね。
若い社員にはそんなことさせるなと言うことですか。
管理職がやれってことですね。
あは。
でも、うちの若い若川君が社長のファンで、社長にお茶を出したがるのですが」
社長は言った。
「ダメよ。
若いうちはそんなことしてる暇があったら仕事を覚えるのが先」
愛知支社総務部長と本社総務部長による、『無理じいな飲酒撲滅運動』はすすんでいた。
俺と馬田部長には、平凡な日が戻った。
しかし、それもつかの間だった。

なんと、C金庫行きになりそうな俺の案件が、人事部に来たようだった。
俺の不倫相手の若い恋人は、神奈川の物流センターに所属している。
そこの上司から、情報が上がって来たようだった。
それについては馬田部長が一人で対応していたので、俺は、自分が問い詰められるまでは、何が起こっていたのか知らなかった。
俺と彼女は、今まで、休日の月一回だけ、会社とは全く関係のない場所で、会社とは関係ない趣味のサークルで逢瀬を重ねていた。
会社関係者に交際がバレないようにだ。
しかし、熊井太郎氏の事件解決のために、お互いの職場の中間地点の川崎や、彼女の職場近くの神奈川の繁華街で初めて会うようになった。
そして、それが癖になってしまい、その後もちょいちょい、俺と彼女は会社帰りに頻繁に会うようになっていた。
失敗した!
誰かに目撃されたのか?
誰がチクったのかは、俺には教えてもらえなかったが、とにかく俺たちの不倫疑惑(真実な)が浮上してしまった。
そして。
俺の恋人は、自分の上司にキツく問い詰められ、
一方、俺は馬田部長にキツく問い詰められ、
とうとう不倫関係をゲロって(自白して)しまった。
馬田部長は、会議室にて、俺に言った。
「君は、どうだろう?
数年、本社や関東から離れてみてはどうか?
どうだろう?
愛知支社にでも、兵庫支社でも、鹿児島支社にでも、どこか行ってみるか?
彼女とは少し離れなさい」
そこまで言ってから、思い出したように部長は言った。
「あ、鹿児島はダメだったな」
は?!げげっ!!
もしかして、そっちの情報までばれてーら?????
「犬田、安心しろ。
大丈夫、彼女は異動させないよ。
また、君の奥さんには伝えないよ。
そして大丈夫、君の新しい上司にも、このことは伝えないよ。
君のこの件は、C金庫にしまっておくだけだよ」
俺は、会議室からヨロヨロと出ると、頭を冷やすために、一階の屋外の喫煙所に向かった。
この時期、寒い喫煙所はガラガラだった。
俺は、ぼーっと考えた。
最近は、ホントに喫煙者も減ったな。
喫煙所には、俺以外の人間は、一人しかいなかった。
その人は、こちらに背を向けていた。
その後ろ姿に近づいたとき驚いた。
若川だった。
なんだ?若川、煙草はやらないはずなのに?
なぜここにいる?
若川は、煙草も吸わずに、自分のスマホで誰かと夢中で電話していた。
辺りは静かなので、俺の耳には、確かに聞こえた。
「社長!
また、とびきり新鮮な不倫ネタが来ましたよう。
しかも、社長も僕もよく知っている人ですよう。
ふふ、面白そうでしょう?
お・た・の・し・み・ね~。
ボクね、ボクね、神奈川の方面と鹿児島の方面に聞きこみをかけたんですう。
僕、頑張りましたあ」
エロ不良社員殺人事件・・・完
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