単身赴任はエロ三昧!②
単身赴任でエロデビューの女?

★前回までの話 はこちら 単身赴任はエロ三昧!①
単身赴任で行った、●●県にある大きな本社での勤務は緊張した。
社員みんなが、”知り合い”みたいな東京支社とは違った。
特に東京支社時代の僕の部署は、”みんな友達”みたいな雰囲気もあったし。
本社は雰囲気が違った。
全く知らない、見たこともないような大勢の人がいるし、僕の所属している△部の皆さんは、やたらとテキパキしてるし、なんかピリピリしているように僕には感じられた。
僕はギャップを感じた。
そうだ。
他、ギャップと言えば、社員食堂はすごかった。
東京支社にも社員食堂があったが、麺類は、ソバかラーメンの二択と、あと毎日代わり映えのしないカレーと、あとは日替わり定食の一品しか選択肢がなかった。
それに比べて本社の麺類は、ソバ、うどん、ラーメン、スパゲティの四択だった。
そして定食はなく、おかずがたくさんあった。
焼いた肉類、焼いた魚類、肉・魚を揚げたもの、肉・魚を煮た物など、おかずの種類が豊富だった。
本社は、カレーも毎日変わった。
ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレー、野菜カレー、インドカレー、グリーンカレー・・・・・・
サラダにおいては、ポテトサラダと、マカロニサラダと、普通のグリーンサラダと、とんしゃぶサラダなど豊富なメニューが、毎日、複数揃えてあった。
(でも千葉支社や埼玉支社には社員食堂さえないのだから、贅沢を言えばキリがないが)
社員食堂のこの充実ぶりには助けられた。
自分で飯を作るなんて、慣れない新しい土地で、仕事で疲れたあとに家に帰ってからやる気が僕には起きなかった。
妻はフライパンだとか鍋とか用意してくれたし、簡単な料理を教えてくれたが、そんな気になれなかった。
着任3日目までは、夜は毎日飲み会だったけど、その後は、僕の夕食は、大概コンビニになった。
朝はコーヒーとトーストのみをくりかえしたので、昼のちゃんとした料理のある社員食堂はありがたかった。
でも、一度だけ、夜、どうしても家庭料理が食べたくなったときに僕は料理にチャレンジしてみた。
僕は、単身赴任にあたって妻が急いで教えてくれた簡単な料理ではなく、以前によく妻が作ってくれた難しい料理に挑戦してしまった。
これは食材を無駄にしたあげく、何時間もかかってまずい物を僕は作ってしまった。
何時間も疲れた上に、妻が作ったやつとは程遠い不味い飯。
僕は涙した。
******
妻は、隔週で来てくれると言っていたけど、それは僕の休みの土日だと思っていたら違った。
妻は、水曜日や木曜日に突然来て、掃除だけして、夜までいないで帰って行った。
「あれ?最低、月に3回は会いましょうって言わなかったっけ?」
でも妻が来たときは、美味しい料理を冷蔵庫に置いて行ってくれた。
僕は、それをレンジで温め、一人、涙しながら食べた。

そんな頃、会社の12階の階段で、僕と一緒のタイミングで東京支社から本社に来た益美さんに、バッタリ出会った。
「あ!鴎川さん!
元気でやってます?」
そういう彼女はとても元気そうだった。
お肌がツヤツヤしていたし、今まで見たことないような、シャレオツな若いファッションをしてた。
東京支社のときはろくにお化粧もしてなかったのに、マツエクまでバッチリの赤い唇の益美さんだった。
こういうのってなんて言うんだっけ?
高校ビュー?大学デビュー?
いや、単身赴任デビューか。
「う~ん。
元気じゃないかもしれん」
と僕は言いたかったけど、そんな弱音は吐けなかった。
弱々しく僕は言った。
「ぼちぼちだね」
益美さんは、言った。
「ね、今日、お昼一緒に食べません?
近況報告会!」
僕と益美さんは、昼、会社を出て近所のこの●●県の名物の定食屋さんに行った。
「新しい部署の人たちに、お昼に真っ先にここに連れて来てもらって、美味しかったんですよ」
と益美さんは言った。
「ああ。僕はここには、夜に連れて来てもらったよ。
確かに美味しいね。
でも、それよりも社員食堂のあの安い割にはクオリティーの高いメシは金銭的に助かるけどね」
「お金貯めるには、あの社員食堂はありがたいですね」
「僕、この前は、自分で無駄に手の混んだ料理に挑戦しようとして食材を無駄にしてしまった。
変なことは二度とやるまいと心に誓ったよ」
と僕が言うと、益美さんは笑った。
「あはは。
鴎川さんは、ご飯に苦戦してるんですね」
「その点、益美さんはいいなあ。
一応ベテランと言ってもいいくらい主婦やってきたもんね」
と僕が言うと、益美さんは、
「でも、私はこっちに来てからは自分では全く料理はしてないです。
家にいるときは、ほぼ、納豆とご飯のみです」
とテヘペロというような顔をした。
「ええ?そうなの?
なんで?
前にお弁当の写真いっぱい見せてくれなかったっけ?
すげえうまそうなやつとか」
僕は、益美さんの話をきいた。
益美さんは、単身赴任をした今、家事から解放されて最高に幸せなそうだ。
益美さんは、東京にいたときは、早朝起きて、子供と旦那さんのお弁当を作り、朝食を作り、会社に出勤して夜遅くまで働く。
夜ご飯については、ほとんど早朝に益美さんが用意しておく。
あと少しで料理完成までの下準備までを益美さんが終えて、冷蔵庫に入れておく。
夜に、夕食の最終仕上げだけは、仕事が定時で終わり、6時半には家に帰れる旦那さんが担当してくれていたそうだ。
益美さんは言った。
「今は、子供の弁当作りは、主人がしてくれてます。
子供も高校の部活に入って、家に帰って来るのが7時とか8時過ぎなので、主人がゆっくりと夜ご飯の準備をしてやれるスケジュールになったそうです」
「そうか~。
益美さんは、僕と違って、東京にいたころの方が大変だったんだね~」
「そうです。
今、私は家事に解放されてノビノビで〜す!
掃除も単身赴任者のマンションなんて一瞬で終わるし。
洗濯もアイロンがけも一人分なんで超楽!」
僕が感心していると、益美さんは付け足した。
「うちの会社の単身赴任者の帰省手当って月3回しか出ないじゃないですか?
だから、本当は旦那や子供の世話にもっと帰ってやるべきなんだろうけど、とりあえず月3回だけでいいという、自分への言い訳というか、割り切りが出来て最高です」
はああ~。なるほど〜。
お昼を食べ終わると、益美さんは言った。
「鴎川さん。
今度、澤田君も誘って、東京支社出身者の飲み会しましょうよ」
「ああ、いいね」
「実は、この前、役員の鷹山(たかやま)専務に言われたんです。
あの人、本社が長いけど、元々は東京支社出身でしょ?
新旧の東京支社出身者を集めて飲み会をしたいなあっておっしゃてて。
私、その宴会の企画をしようかなと思ってて」
へえー、本社に来た途端に、益美さんは役員と話しているんだ。
でも決して仕事でからんでいるわけではないから、別にすごくもないけど。
しかしその夜、僕はPM21時ころに会社を出て、駅に向かう途中、鷹山専務と秘書さんと益美さんがタクシーに乗り込むのを見かけて少し驚いた。

東京支社から本社に来た人は、今年は数人だけだったが、歴代を遡れば結構いた。
また、●●県には、うちの会社のグループ企業もあり、そちらにも、うちの会社の東京支社出身者が大勢いた。
益美さん一人では大変そうなので、僕と澤田も協力して、東京支社出身者の飲み会を企画することにした。
(仕事しろや!お前ら!)
僕は、澤田の部署に社内電話をした。
「澤田。
今日、一緒に社員食堂で飯食おうぜ。
益美さんも一緒。
打ち合わせだ」
澤田と久しぶりに社員食堂で会った僕は、益美さんの到着を待った。
益美さんを待つその間、声を潜めて澤田が言った。
「ここだけの話なんですが」
澤田は周りをキョロキョロ見てから
「益美さん、大丈夫かな?」
と言った。
「大丈夫とは?」
と、僕がたずねると、澤田は説明した。
「益美さん、こっちに来て、随分とはっちゃけてるみたいなんです。
一昨日だったかな?
僕が、お得意先と◎△街の繁華街に行ったときなんですけど、益美さんが、●□部の男と腕組んで酔っぱらって歩いているの見かけたんですよ」
「ええ?」
「昼間も、益美さんは、同僚の若い男の子といつもくっついてるし」
そこで、益美さんが食堂に入って来るのが見えたので、僕らは話をやめた。
********
次の週に、僕と益美さんと澤田は、”東京支社出身者飲み会”の会場(?)のお店に下見に行った。
鷹山専務の他にも、本社には東京支社出身の偉い人は数人いたし、グループ企業にもいたし、結構な大ごとになってしまった。
偉い人もいるからちゃんとした席でないといけない。
それよりも、偉い人が全員来れる日程調整と、繁忙期がそれぞれ違うグループ企業とのスケジュール調整も難しかった。
僕らはお店で、宴会場を二つ見せてもらったあと、予約を確定させた。
お店の人と話して、料理のコースを決めたあと、僕らは三人でテーブル席に座って、一息ついた。
「なかなか正式な会になっちゃったね」
「ねえ、ひと仕事ですよね」
「でも、これ、今後も東京支社出身者の伝統行事として残るかもしれませんよ」
「なるほど。
それなら、記念すべき初回をしっかりやっておくことは大事かもな」
僕ら幹事は、三人で乾杯をした。
益美さんは、片手でセミロングの綺麗にフワフワさせた髪の毛を抑えて、ビールを飲んだ。
東京のときは、黒髪で、毎日ポニーテール一択だったのに、今の益美さんは茶色の髪をフワフワさせてた。
また、東京では見たことのなかったちゃんと化粧をしている益美さんの顔を僕は見つめた。
片手で髪の毛を抑えながら、美しい首筋がゴクゴクと動いた。
益美さんは、仕草まで色っぽくなっていた。
(この変身ぶりはすごいな。
旦那は心配じゃないのかな?)
そして酒に弱い澤田が、すぐに酔ってしまい、そのことを口にしてしまった。
「益美さん。
最近、急に華やかで綺麗になってしまって。
大丈夫ですかあ?」
益美さんは、アハハと笑った。
「大丈夫って何がよ?」
酔った澤田は、構わずに言った。
「僕、転勤をよく経験してきたでしょう?
時々いるんですよ。
単身赴任になった途端に、いけないことをする男って」
(おまえ、危ない核心を突くなよ)と、僕はヒヤヒヤと思いつつも、興味深く、益美さんの反応を観察した。
しかし、益美さんはかわした。
「あらそうなの?
ホント?
心配だわ。
私の場合、東京に残してきた夫がいけないことしてやしないかが心配だわ」
僕も話をズラした。
「あははは。
その点、澤田はいつも嫁さんと一緒に転勤でいいよなあ。
そうだ。
澤田、ここはどう?
ここの本社の社宅はやっぱり、地方の社宅よりいいの?」
そこで、澤田は、各地の社宅の話を得意気に話し始めた。

三人で飲んだ日の次の日は、土曜日の休日だったんだ。
本当は、妻が子供たちを連れて、僕の単身赴任のマンションに来る予定だった。
でも、急に小三の娘がバスケットボールチームのレギュラーになり、試合が入り、こっちには来れなくなってしまったという連絡を3日前にきいていたところだった。
久しぶりに子供たちに会えると思っていたのに、僕はガッカリだった。
一方、僕は日曜日に休日出勤しなければいけなかったので、僕が娘の試合のために東京に(千葉な!)行くこともできなかった。
僕はその夜、少しヤケで、益美さんと澤田と結構、酒をたくさん飲んでしまった。
東京支社の宴会予定のお店を出て、僕たちはそこから一番近い、益美さんの単身赴任のマンションに向かった。
益美さんに
「飲み足りないから、缶ビールでも買って、私のうちで3人で飲まない?」
と言われて。
その頃には充分酔っていた僕は、のっかった。
「面白い!
そういうのって、久しぶり。
学生とか独身のときのノリみたいだな」
酒に弱い澤田は、もうべろべろだった。
「どこでもいーい!
行きましょう!行きましょう!」
しかし、益美さんの単身赴任のマンションの前まで行ったときに僕と澤田は、急に酔いも覚めて、突然、凍りついた。
益美さんのマンションの前には、鷹山専務がいたのだった。
道路に停めた黒塗りの社用車の脇に、鷹山専務が立っていたのだった。
僕と澤田は、一瞬で踵を返すと、鷹山専務の存在は何も見なかった体(てい)で、それぞれとんでもない方向に向かって足早に歩いて行った。(逃げ出した)
「益美さーん!
今日はお疲れ様でした~!
おやすみなさーい!」
「益美さん、おつかれー!!
また月曜日ね~!!」
と言いつつ。
次回に続く
➡単身赴任はエロ三昧!③ 単身赴任はエロ三昧!④
***********
〈最新ページに行く〉
〈索引ページに行く〉
〈女性の特徴別検索に行く〉
↓見てほしい全記事の題名!(しかし・・・注意・ちょっと開くまで時間がかかります!!)
全記事リスト