エロブロガー殺人事件④〜エロエロ詐欺師のミステリ~
無実なのに、無駄に冤罪の墓穴を掘り続ける変態探偵

昨年8月よりエロイ話が書けなくなった、現在エロリハビリ中で、実質エロエロ詐欺師のhuugetuです。
本日も、エロくない話です。
(2020年5月27日〜6月1日に記)
(過去に私の書いたエロ記事は、死ぬほどたくさんあるので読んでくださいませ。
どうぞよろしくお願いします➡おすすめページ)
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エロブロガー殺人事件・第四話
★これまでの話
(第一話はこちら→エロブロガー殺人事件①)
(第二話はこちら→エロブロガー殺人事件②)
(第三話はこちら→エロブロガー殺人事件③)
次の日も、俺はエロブロガーのブログを読み続けた。
エロブロガーには、たまに家に泊まりに来る男がいることがわかった。
これが俺が目撃した、緑道で一緒にウォーキングをしていた男のことなのではないか?
そしてどうやら、二人の関係は不倫らしく、男はたまにしか泊まりに来ないらしい。
エロブロガーはそのことについて、不満というか寂しさを語る記事も書いていた。
「毎日会いたいのに。毎日は会ってくれない・・・・・・」
と。
やはり、この男も怪しい。
いつしか邪魔になった浮気相手を殺したとかそういうパターンか。
******
刑事二人が、またうちに来た。
しかし今回は、あまり厳しい目つきをしていなかった。
「また少しお話をしたいのですが」
やけにニコニコしてそう言うので、俺は家にあげてやった。
だって玄関口でやり取りするのは、ご近所の人に見られそうで嫌だったからだ。
もし刑事に今度厳しく突っ込まれたら、本当のことを言おうと腹をくくって、俺は刑事を家にあげた。
しかし、刑事は今回は何だか、やけに親しげだった。
ちゃぶ台の前に俺が出した座布団に座り、俺の出したお茶を飲みながら、刑事たちはにこやかだった。
「いや~美味しいお茶だ。
すいませんねえ」
「独身男性のお一人住まいなのに実に綺麗なおうちですねえ」
しかし、口ではそう言いながらも、刑事たちの目は笑っていなかった。
「綺麗な部屋ですねえ」
と言いつつ、俺の部屋をキョロキョロ見渡すときは、口は笑いながらも目が鋭くなっていた。
こ、これはっ・・・・・・
もしかして、家を観察されてるっ?
刑事たちは、本当は俺の家を家宅捜索したくってたまらないのではないだろうか?
もし俺がエロブロガー殺しだったら、使った凶器、あるいはブロガーとの繋がりの証拠となるものなどが家にありそうだもんな。
しかし、裁判所の令状がないと、家宅捜索は出来ない。
だから、優しい顔をして俺の家に入り込んで、俺の家を観察しているのだろうか。
でもいいよ。
俺的には、なんなら、本当に家宅捜索してほしいくらいだよ。
凶器はここにない。
俺とエロブロガーには実際の繋がりは何もない。
この家に犯罪につながるものはないんだから。
家宅捜索してもらった方が、俺の無罪の証拠となる。
そんなことを考えていたら、刑事の一人が、俺の部屋に置いてある、”オポッサム”のぬいぐるみを見つけた。
少し前にあわててデパートで買ったオポッサムだ。
「あ?もしかしてこれが、緑道にいる動物ですか?」
と刑事の一人が言った。
「オポッサムな」
と、もう一人の刑事が言った。
一人の刑事は、お茶椀をちゃぶ台に置くと、立ち上がった。
「へーえ。
可愛いなあ~。
あなたは本当に、オポッサムがお好きなんですね~」
そう刑事は言いつつ、わざと無邪気なふりしつつ、俺のオポッサムのぬいぐるみに近づき、手にとった。
わざとらしいな~!こいつ、俺を疑ってるくせに!!

そこで満を持して、俺は発言した。
「僕は、オポッサムの魅力に取りつかれているんです。
あの緑道に行ったのは、ただただ、オポッサムが見たかったからなんです!!」
座ったままの刑事が言った。
「ほう?
オポッサムという動物のどこに、そんな魅力があるんですか?」
俺は少し焦った。
アマズンで注文したオポッサムの本はまだ、家に届いてなかった。
俺は、そんなにオポッサムのことについては詳しくなかった。
「と、とにかく可愛いんですよ」
俺のそのバカ発言に、刑事たちの目が少し厳しくなったように感じた。
まずい!!
俺は、一生懸命、エロブロガーのオポッサムの記事と、ネットニュースで見た、『●●区に野生のオポッサム発生』の記事に書かれていた薄い知識を、必死に思い出しながら、刑事たちに語った。
「主に、北米にいる動物なんです。
あとオーストラリアとか。
そんな動物が野生化して、日本の『T京都』なんかに大量発生したら、動物好きの人なら、誰でも興奮すると思うのですよね」
でも、まだアマズンからは、オポッサムの本が届いてなかったので、俺にはそれ以上詳しい話はできなかった。
刑事はどう思っただろうか?
そのとき、刑事の一人は唐突に言った。
「申し訳ありませんが、御手洗いをお借りできませんか?
あまりに美味しくて、お茶をたくさんいただいてしまって」
来たなあ?
俺の家をあちこち見て、何か証拠をつかまえようというのか?
俺は可笑しくなってしまった。
アホな刑事だな~。
犯人でもない俺の家で、こんなことしてて。
俺は、笑いをかみ殺しながら、刑事をトイレに案内した。
好きに見回ってくださいよう。

ちゃぶ台の前に残った刑事は、俺に向かって言った。
「オポッサムの本などがあったら拝見させていただきたいな。
その動物に、私も少し興味を持ってしまいました」
やべ~!!
そうきたか?
オポッサムの本など、うちには一つもない!!
焦った俺は、思わず言った。
「書物とか、そういうの古いんですよね~。
今は、何でもネットで情報が手に入りますからね~
僕も、紙の本は買わない派なんですよね~」
これは大失敗だった。
ちゃぶ台に残った刑事は、ちゃぶ台の脇においてあった俺のPCを指さした。
「ネットで見たいです、オポッサムの情報。
見せてくださいませんかあ?」
俺の頭はグルグルした。
どうしようか?
どうしようか?
”オポッサム”についてのネット検索なんて、人生一回しかやってない。
ウィキペディアと、ネットニュースしか見てない。
ま、まあいいか。
画像もトップページに出てたので、あれは検索ですぐに出てくるはず。
刑事にオポッサムの画像の数々でも見せてやるか。
俺がパソコンを立ち上げ、オポッサムを検索してから、刑事にその画像を見せてやり始めた時だった。
ピンポーン!!
俺の家のチャイムが鳴った。
俺が立ち上がろうとしたら、ちょうどトイレから戻って来た刑事が、俺を制した。
「私が出ますよ」
いや!いや!
多分、俺の家に来る人なんか、週一のヨーグルトレディさんと宅配便しかない。
多分、アマズンから、オポッサムの本が届いたんだ。
さっき、ちゃぶ台に残った刑事に
『書物読まない派』と宣言してしまった俺としてはまずい。
俺は立ち上がると、トイレから出てきた刑事の横を通り過ぎて、先んじて、玄関に走った。
やはり、アマズンだった。
荷物を受け取ると、俺はそれを玄関の床に放り投げた。
俺の後ろに立って、配達業者さんと俺のやり取りを見ていた刑事は言った。
「こんなところに、放り出していいんですか?」
「いいんです!つまらんものですから」
ちゃぶ台の部屋に戻ると、そこに残っていた刑事が、勝手に俺のパソコンを熱心に見ていた。
「あ、勝手に何をして?!」
そう言って、俺が、パソコンを見ている刑事の後ろに走り込むと・・・。
刑事は、エロブロガーのブログを見ていた。
多分俺のパソコンには、エロブロガーのブログの閲覧履歴が、ものすごく大量に残っていたことだろう。
や、や、やべ~。
俺は固まった。
ちゃぶ台で俺のパソコンを勝手に見ていた刑事は振り向くと、俺に言った。
「あなたは、このエロサイトのことを随分お好きなようですね?」
やべえええ!!
俺と、殺されたエロブロガーとの繋がりがバレた!!

しょうがないので、俺はぶっちゃけた。
いや、全部ではない。
半分ほどぶっちゃけた。
刑事にまだなんも訊かれてもいないのに、ぶっちゃけた。
俺が、あの緑道で、ある金曜日のAM4時頃に”おはようございまうすおじいさん”を見たことや、
次の日の緑道では、デニムの短パン姿のエロブロガーが、他の男と歩いていたのを見たことも。
「じ、実は、こ、このブログで、オポッサムを緑道で見たという情報を得て、僕はあそこに行ったんです」
そこで俺は刑事からパソコンを奪い取ると、エロブロガーがオポッサムのことについて書いた記事を出して見せた。
「ほら!
この人は早朝にオポッサムを見たと書いてあるでしょう?
それを見て、僕はあそこの緑道に行ったんですよう!」
俺は興奮しして喋り続けた。
「あの緑道は、通常は、あの時間には誰もいません!
オポッサムしかいません。
僕が緑道で見たのは、金曜日だけ散歩するらしき、怪しい、おはよおございまうす!と大きな声で挨拶をするおじいさんだけです。
あと、このブロガーと、これまたすんげえ怪しそうな男性が、散歩するのを一度だけ見ました!」
でも、”おはようございまうすじいさん”の記事は、ブログから、もう消されているんだよな。
アレも刑事に見せたかったのにな。
「今は削除されちゃっているけど、ブロガーは挨拶するおじいさんにもよく会ったと記事に書いていましたよ。
なぜか木曜日って言ってたけど。
実際に僕が会ったのは金曜日ですけど」
刑事二人が何も言わないのに、俺はずーっと喋り続けた。
まくし立て続けた。
「僕があの緑道に通った2日間は、ブロガーは走っていなかったんです。
僕はブロガーに会ってませんし、言葉を交わしたこともありません」
俺はブログをまためくった。
「ほら!ここ!」
俺は、ブロガーが1週間ほどジョギングを休んだことを告白した記事を探し出して、刑事にパソコンをつきつけた。
「僕があの緑道に行った1日目と2日目は、ブロガーは緑道には来ていません!!
僕は、3日目にブロガーが男と歩いているのを見かけただけです」
俺はそう強く主張した。
二人の刑事は、パソコンを見つつ、何も言わずに俺の話をきいていた。
俺は興奮しつつも、頭を巡らせた。
二人の怪しい男のことは刑事に伝えてやったぞ!
でも、そうだ、そうだ。
もう一人の怪しい男、エロブロガーと以前、ネット上で喧嘩していたコメンテーターのことも刑事たちに言いつけなくっちゃ。
俺は、もう一度パソコンを刑事から奪い取ると、エロブロガーがコメンテーターと言い争いしている記事を探し出してから、刑事にパソコンをつきつけた。
「このブロガー、読者の人とも大喧嘩とかしちゃってるんですよ~。
困った人ですね~」
と俺は言った。
でも刑事は、俺がつきつけたパソコンをもう見なかった。
興味なさそうだった。
な?な?なんで?
「この読者のコメンテーターの男と、ブロガーは実際に会ったこともあるみたいなんですよね~」
と俺がさらに、コメンテーターが、ブロガーが会ったことがあるとコメントをした記事を探そうとしたら、一人の刑事が言った。
「すいませんが。
もう、そのお話は結構です」
そして刑事は、続けて言った。
「あなたは、その緑道で会ったおじいさんとは、どういったご関係だったんですか?
何かトラブルはなかったのですか?」
もう一人の刑事も言った。
「そのご老人が・・・
ご家族によると『おはよおございまうす』が口癖だったという、その老人が、●月×日の金曜日に、あの緑道で亡くなっていたのですよ」
うそでしょう~??
俺にかけられた冤罪は、”エロブロガー殺し”ではなく、”おはようございまうすおじいさん殺し”だったんか~いっ??
次回第五話・最終回に続く
(第一話はこちら→エロブロガー殺人事件①)
(第二話はこちら→エロブロガー殺人事件②)
(第三話はこちら→エロブロガー殺人事件③)
(第五話・最終回はこちら→エロブロガー殺人事件⑤)
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★お知らせ★もうすぐこのブログはインターネットエクスプローラーで見られなくなります。皆さん、他のブラウザ用意してください。よろしくお願いします。
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