新型コリナ殺人事件②〜エロエロ詐欺師のミステリー②~
3人のチーム結成

現在エロリハビリ中で、実質エロエロ詐欺師のhuugetuです。
本日も、エロくない話です。
(2020年4月15日〜17日に記)
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前回からミステリーを書いていますが。
いきなりいきづまりました。
前記事を一部、書き換えさせていただきたく。
前記事の最後に『母の死後5日後に刑事から電話があった』
と書きましたが、それ訂正。
死後、20日後に訂正ね。
いや、どうしようかな。
一カ月後にしょうかな。
どうしようかな。
いや、もうちょっと日があったほうがいいかもな?
あどうしよ。
そして、どうしようかなのまま、始まる↓
そこは保留で。
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新型コリナ殺人事件
~第二話~
登場人物
・私=エロツカヤ
・私の母=シブヤンスキ―
・私の元夫=バクチンスキ―
・私の息子=キンニクノフ
・私の弟=ウワキン
・私の弟嫁=マジメッカ
・私の姪=ナガサレリーナ
・私の甥=ノビツィン
★これまでのあらすじ★
新型コリナ感染症で死んだと思われていた、大邸宅に一人で住んでいた老女シブヤンスキー。
シブヤンスキーの死後●●日後、娘のエロツカヤのところに刑事から電話がかかってきた。
刑事の話では、シブヤンスキーの死因は感染症ではなく、殺人の疑いがあると。
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刑事と私は、私の家の近所にあるオープンカフェで会った。
そこは緑に囲まれた広々した空間で、私と刑事はお互いマスクをしたまま、向かい会わずに座った。
「エロツカヤさん、あなたにおうかがいしたいことがありまして」
刑事は私の顔を見ずに、横を向いて言った。
堀の深い、鋭い目つきの刑事の横顔にサラサラと風が吹いた。
何歳くらいなんだろう?
私と同じくらいかな?
ステキな人ね・・・。
こんなときなのに、不謹慎にも、一瞬だけ私はそう思った。
刑事は言った。
「実は、男の子の声でシブヤンスキーさんの死について告発があったのです。
私の携帯電話に直接」
「告発?」
「シブヤンスキーさんの死をもう一度調べてくれ。
病死ではないと思う、と、そういう電話でした」
刑事のこの言葉にも驚いたが、次の言葉に私はもっと驚いた。
「その電話を調べたら、エロツカヤさん、あなたの携帯電話からでした」

刑事の話はこうだった。
シブヤンスキーの入院した病院に勤めているナースが死に関わっていると思うので調べてほしいと、私の携帯電話から男の子が電話をかけてきた。
刑事が何を言っているのか、私には最初は理解できなかったが、頭が整理されてくるとだんだんわかってきた。
私は、この刑事にそんな電話はしていない。
大体、刑事の携帯番号など知らない。
私の携帯電話を誰かが使ったのだ。
誰がそんなことができるか?
母のシブヤンスキーの死後、家の後片付けなどをのために私は邸宅に行った。
そのときに私は無防備に自分の携帯をそこらへんに置いていた。
それをいじることができるのは、一緒に片付けをした親族たち。
親族の中で、男の子と言えるのは18歳になったばかりの甥のノビツィンだけだった。
私の息子のキンニクノフは、若くして声がおっさんのようなので、とても男の子の声には聞こえないだろう。
「甥ごさんですか?」
「はい。
私の甥のノビツィンだと思われます。
でも甥はなぜ、あなたに電話を?
しかも、あなたの携帯電話に直接かけることが、なぜできたのでしょうか?」
私がそう言うと、刑事は頷いた。
「わかりました。辻褄が合います」
「どういうことです?」
「実は私は、数年前まで詐欺の捜査に携わってていたのです。
そのとき、シブヤンスキーさんがオレオレ詐欺に狙われたことがありまして。
一度だけおうちにうかがったことがあったのです」
「ああ!あの事件」
私は数年前、母がオレオレ詐欺に狙われたことを思い出した。
そのとき、オレオレ詐欺っぽい怪しい電話がかかってきたので、シブヤンスキーはすぐ警察に電話した。
刑事が家に来てくれて、詐欺対策のアドバイスをしてくれたと言っていた。
そして、詐欺から2回目に電話がかかってきたときに、シブヤンスキーは騙されたふりをして、詐欺師を誘導した。
詐欺師に、3時間後に家にお金を受け取りに来るように言ったそうだ。
その電話を切ると、シブヤンスキーは刑事をすぐに呼び、家に待ち構えていてもらった。
そんな話を以前にきいたことがあった。
この人は、その時に母がお世話になった刑事さんだったのか。
しかし、幸いというか何というか、察知されたのか?オレオレ詐欺師は結局、姿を見せなかったという。
「そのときに、シブヤンスキーさんに私は自分の携帯電話の番号をお教えしました。
そして、私がおうちにお邪魔したときには、シブヤンスキーさんに寄りそうように、まるで小さなボディガードのように少年が一人いたんです。
それが、多分、あなたの甥御さんでしょう」
なるほど。
ノビツィンは、自分の祖母のシブヤンスキーの死について何かを訴えたくて、自分が唯一知っている警察関係者であるこの刑事に電話をしたのだ。
刑事は私の方に向きなおり言った。
「あのころは私は詐欺などを専門に担当していました。
しかし、今は殺人課に所属しています」
私は息を飲んだ。
「シブヤンスキーさんは大きな邸宅に一人で暮らしていた。
だから詐欺にも狙われた。
周囲にも資産家であられることを知られている。
ですので、誰かに命を狙われたという可能性もあるのではないかと、私も思ったのです」
気が付くと刑事と私は顔を見合わせて話をしていた。
感染症が怖いので最初は向き合うことを避けていたのに。
距離はとってあるし、マスクもしているとはいえ、あまりよくない。
私たちはほぼ同時に、お互いの顔をそむけた。
*****
刑事と私は、ノビツィンと会うことにした。
まず、私がノビツィンに電話すると、ノビツィンはひどく怯えていた。
自分が、私の携帯電話を使って刑事に電話したことは、すぐに認めたが、
「謝るから!
お願いだから!
このことはもうなかったことにして!」
と必死になって言った。
「なかったことにって?
あなたが、わざわざ刑事さんに言ったんでしょ?
おばあちゃんのことを調べてって。
おばあちゃんの病院の看護師さんを調べてって」
と私が言うと、ノビツィンは
「でも!でも。
今は後悔しているんだ。
刑事さんに電話したのは間違いだったのかもしれないと」
と泣きそうになりながら言った。

ノビツィンは抵抗したが、私が説き伏せて何とか、私の家に来させた。
刑事とノビツインは、私の家に集まった。
集まったと言っても、神経質な私が、3人を別の部屋に分けた。
万が一のウィルス感染を恐れてのことだ。
刑事には、息子のキンニクノフがうちにいた頃に使っていた、今は専ら洗濯物を干すことに使っているガラガラの部屋に入ってもらった。
ノビツインは、居間のソファに座らせた。
私は、本や洋服がぎっしりつまった物置部屋のようなところに座った。
3人で別々の部屋から、携帯電話で話すのだ。
まず、刑事が口火を切った。
「ノビツイン君。
シブヤンスキーさんの入院していた病院のナースが怪しいと、君は言っていたね?
それはどうしてなの?」
少し間があってから、ノビツィンは答えた。
「結局おばあちゃんには会わせてもらえなかったけど、病院にお見舞いに行ったときにその人に会ったんです。
病院の敷地で」
「うん?それで?」
と刑事は、優しく話を促すように言った。
ノビツィンは言った。
「あの病院に僕が行ったのは初めてだったのですが、でも、そのナースの人は以前に僕が見たことがあった人だったんです」
私は電話越しにノビツィンにたずねた。
「その人を以前にどこで見たって?」
「その人はとても、あの・・・その・・・。
なんていうか、その・・・
とっても綺麗だったから、だから一度見ただけでも強烈に覚えていたんだけど」
ノビツィンは少し恥ずかしそうにそう言ったあとに、驚くことを言った。
「その人が、うちの前の道路でお母さんと言い争いをしていたのを見かけたあことがあるんだ」
数秒、皆が無言になった。
刑事は話の続きを促した。
「そこを詳しく」
ノビツィンは再び、話し出した。
「そのときは、お母さんは、見知らぬ人がゴミをうちの前に捨てたから注意しただけだ。
でも相手が逆切れしたので、ちょっと言い争いになったんだって言ってたんだけど。
でも、僕にはとてもそんな風には見えなかった。
二人とも、もっとお互いの人格を否定しあうようなことを言いあっているように見えたんで、当時から気になっていたんだ」
その後、またノビツィンが少し黙ってしまったので、私は口を挟んだ。
「そのナースとマジメッカ・・・あなたのお母さんとの間に揉め事があったっていうの?」
「僕が学校から帰ってきたとき、道端でその人とお母さんが口汚く喧嘩をしていたんだけど、僕に気が付くと二人ともハッとした顔をした。
それで、それで・・・」
私と刑事は、ノビツィンの次の言葉を待った。
でもノビツィンは、なかなか、話の続きを始めなかった。
「どうしたの?それでどうしたの?
教えて」
ノビツィンはやっと言った。
「捨て台詞をお母さんにぶつけて、逃げ去るように女の人は、走り去ったんだ。
いつか、あんたの大事なものを殺してやるからね!って言いながら」
「は?!」
私は、短く声をあげた。
*****
私と刑事は部屋を出て、ノビツィンのいる居間に行った。
刑事は私たちに言った。
「ナースは調べてみます。
でもまずは、君のお母さんのマジメッカさんにも話をきいてみないとな?
いいね?」
ノビツィンは、一度肩をビクッとさせたあと、あきらめたようにうなだれた。
刑事は
「そう言えば、どうしてまず君はお母さんにこの話をしなかったの?
どうしておばさんの・・・エロツカヤさんの携帯を使って僕に電話を?」
と、ノビツインに尋ねた。
ノビツィンは下を向いたまま、震えながら言った。
「怖かったのです。
ナースの人のことが真っ先に頭に浮かびましたが。
心の奥底で、他になにかあるのかとも思ってて・・・・・・」
私にはノビツィンの気持ちがわかった。
表面だけを見ると、ナースというその女は怪しいのかもしれないが、ノビツインが少しだけ心にひっかかるところがあるのが理解できた。
ナースの女から、マジメッカに向けて発せられた捨て台詞。
『いつか、あんたの大事なものを殺してやるからね!』
ハッキリ言って、マジメッカの大事なものが、彼女の義母であるところのシブヤンスキーだとは私には思えなかった。
世間でよくある嫁・姑の戦争まではなかったとしても、マジメッカとシブヤンスキーは、特にそれほど仲がいい間柄でもなかった。
それは、私もノビツィンも感じていた。
真面目なマジメッカと、年老いても遊び好きのシブヤンスキーは気が合うわけがなかった。
マジメッカの大事なもの=シブヤンスキーとは思えない。
女が、喧嘩の腹いせにシブヤンスキーを殺すとは思えない。
大体そんなことしても、溜飲は下がるかもしれないが、ナースにとって何の利益もない。
そのようにノビツィンもうっすら考えていたと思う。
だとしたら、だとしたら?
私は言った。
「ノビツィン、あなたはナースとともにお母さんか、あるいはお父さんがこの事件にからんでいると思っているのね?」
ノビツィンは泣き出した。

刑事は
「ノビツィン君から話をきいたとは言わずに、ナースやお母さんやお父さんにあったってみます」
と私とノビツィンに言った。
ノビツィンを先に帰らせて、私は刑事に話しをした。
「ノビツィンは最初は、単にあのナースの女が怪しいと思ったんだと思います。
それで刑事さんに電話した。
でも自分で、色々考えたり、今日、話しているうちに、自分の心の奥の心配が浮上してきたんだと思います」
私は続けた。
「ノビツィンの父親、つまり私の弟、ウワキンは実は過去に一回、妻を裏切り、いわゆる不倫をしたことがあり、それが発覚して家族会議になったことがあります。
ノビツィンもそのことを知っています」
つまり、ウワキンがナースとできていた。
それがマジメッカにバレたのか?
それで家の前で、マジメッカとナースが揉めていたのではないか?
可哀想なノビツィンも、そんな風に考えはじめたのではないか。
刑事も察しただろう。
刑事はきっと、ナースとウワキンが不倫関係にあったのかを調べてくれるだろう。
次に私は、弟について、実は浮気よりも、私がもっと気になっていたことを口にしてしまった。
「ウワキンは、自分の経営している小さな会社の資金繰り・・・お金に困っていました」
刑事は、マスクをしたまま、堀の深い目を少しだけピクッとさせた。
--------続く-----------------
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