キスを嫌がる風俗嬢が多い問題
チューの多い風俗店 ―私たち、お客さんと恋人みたいにキスするの大好き―

私の友達が、よく美味しそうなかつインスタ映えのする食べ物の写真を送ってくれます。
ダイエットのために、毎日決まりきったものしか食べていない私は、
「うわあ!いいなあ!美味しそう〜!食べた〜い!」
とか、かなり本気ではしゃいで、返信します。
すると友達は、
「僕はhuugetuちゃんを食べたい」
とか、
「僕はhuugetuちゃんのアワビが食べたい」
と返してきます。
そこで思いついた。
昨年流行った、『君の膵臓を食べたい』をモジって、なんか、エロい話の題名考えられないものかしら?
『君のアワビを食べたい』じゃなあ、ちょっと違うな。『アワビ』じゃ語感が離れすぎているもんねえ。
もっと『すいぞう』に似た響きの他のエッチな体の部位の表現ってないかしら?
・・・などというようなくだらないことをよく考えているバカな私です。
いつかも似たようなことを書いた気がするのですが、AVの題名って、有名映画とか小説とか漫画とかの題名をモジったもの(ただのダジャレ?)があって、おもしろくて好きです。
とっても笑ってしまったのが、例えば、
『前戯なき戦い』(元は、映画・仁義なき戦い)とか。
どんなのなのよ〜!!前戯しないですぐに挿入しちゃうってことなのお?
色々、想像してしまう。
他
『パイレーツオブ・カリびんびんやん』(映画・パイレーツ・オブ・カリビアン)とか
『ペニスの王子様』(漫画・テニスの王子様)とか
『とっととハメ太郎』(アニメ・とっとこハム太郎)とか好き〜!
いや、買わないですよ。買わないけど、AVって題名を見ているだけで楽しい。
私も『君の膵臓』以外で、自分でいろいろ考えてみました。
思いついた!
『カラマーゾフの穴兄弟』ってどう?
(TVでも最近やってたし、元は小説・カラマーゾフの兄弟)
一人の女とやっちゃう男二人のお話。
でも”カラマーゾフ”って、人の名前ってか、家の名よね?
なんか他に意味あるのかな?
調べたら、『黒』とか『塗る』とかの意味のドストエフスキーの造語らしい。
いいじゃない。黒ってやらしくていい。
でも、調べたら、『カラマーゾフの穴兄弟』ってのは、もう他の人が考えていました。
残念。
他、『ハウルの動く腰』(アニメ映画・ハウルの動く城)も思いついたのですが、これも既にありました。
他、私が考えたのは、
『踊る大捜査線 彼女のアソコを封鎖せよ。』
(踊る大捜査線 レインボーブリッジを封鎖せよ)
うーん。なんか古くさくなっちゃうなあ。
『穴と雪の女王』(映画・アナと雪の女王)も誰か、考えてそうだなあ。
『ハリーポッターと賢者タイム』(映画・ハリーポッターと賢者の石)ってのは、どうお?
あははは。バカみたい〜!でもこういうの考えるの好き。
ではやっと本題です。
元は『注文の多い料理店』(宮沢賢治)です。
『チューの多い風俗店』(全然、うまくない!全然、ゴロが合ってない!!)
↓
**********************
「今更なんですけど」
と、若いながらも、今はエロ女経営者の片腕となっている男、『元ボーイ』君が言った。
「女性にとってはキスって大事なものなんでしょうか?」
エロ女経営者と、若い女性秘書は、元ボーイ君の方を見た。
「ホント、今更の質問ねえ。
散々、女とやってきたあなたの口からそんな言葉が出るとは」
と女経営者は言った。
「どういう意味で言ってる?」
と、元ボーイ君の元カノだった秘書はきいた。
若い元ボーイは言った。
「うちのセクキャバ嬢は、おっぱいやアソコ、どこまで触らせるかは、基本本人の自由裁量に任せているじゃないですか?
しかし実際はハッスルタイムには、結構うちのコたちは、頑張って自らお客さんのモノをしごいたりとか、過剰サービスまでしてくれるコも多いじゃないですか?
でも、そんなコでも、キスがダメなコが意外に多いんですよ」
「うんうん」
と女性二人は、急に興味を示したようで、話に乗ってきた。
「僕は利用したことないんですけど、デリヘルもキスだめがとっても多いんですって。
僕の友達のAが言ってました。
デリヘルが本番がダメなのは、法律的には意味わかるんですけど、キスを拒否る嬢が多いらしいんです」
と元ボーイは続けた。
「友達Aは、いつも指名して金もたくさん使っている馴染みの嬢がいるんですけど、他の惜しみないサービスはいつもしてくれるのに・・・あ、実は店に内緒で、一回だけ挿入しちゃったこともあるらしいんです。
嬢は本番をさせてくれたんですって。
なのにですよ。
なのに一回もキスさせてくれないんですって!
何回も迫ったけど、キスだけはなぜか、拒否られるんだそうです。
そのたびに友達Aは悲しくなるって。
僕から見たら、セックスOKでキスダメの意味がわからないんですけど?」
「あなたみたいにリアルで女にモテてきた男にはわからないんでしょうけど」
と女経営者は言った。
「相手によっては、女性はね、セックスは許せるけど、キスはイヤっていう気持ち、私、わかるわ」
「えええっ!!社長でもですかあ??そんな繊細な部分が?」
と元ボーイは驚いた。
「そのお友達Aさんは、キスを拒否されると『悲しくなる』んでしょ?
そここそがポイントなような気がするわ!」
「は?」
「きっと、そこが”商売”と”愛情”との境い目のような気がするわ。
だって、恋人じゃないんだもん。
お客さんは少しくらい悲しくってちょうどいいのよ。
女側からすると、”体”は売っても”心”は売らない!みたいな?」
と女経営者は言った。
「いや、そんな難しいことじゃなくって、ただなんか生理的にイヤなだけなんじゃないかな?と思うんですが・・・」
と若い女秘書は言った。
ここで珍しく、若い女秘書が商売の提案をしてきた。
女秘書は言った。
「社長!!それを”ウリ”にしてはどうでしょうか?」

エロ女経営者は、セクキャバを3店舗持っていたが、その全店舗の全女性従業員と面接をした。
客とキスできるかどうかのを確認して、OKの子だけを選出した。
そして、キスOKの子を一つの店に集めた。
店舗間異動をさせて。
キスNGの子には、他の店に異動してくれるように頼んだ。
そして『キス大好きな女の子しかいないセクキャバ』というウリの店を一つ作ったのだった。
この方法は地味ながら、ウケた。
今までその店に通っていたお客さんの中で、とても喜んでくれた人がいた。
昔からの常連のお客さんの一人、Bさんは女経営者にこう言ってくれた。
「僕の大好きなマリアちゃんがいなくなったのは悲しいけど、お出迎えがキスっていいね!
恋人みたい」
口コミというか、ネット口コミでも『恋人のようにキスでお出迎えしてくれるセクキャバ』は少し話題になった。
また、キス店のために店舗の異動をすることまで承諾してくれたような女の子たちはガッツもあった。
彼女たちは、キスだけじゃなく他の部分のサービスも過剰にやってくれた。
結果、この”キス店舗”は口コミで来た新規のお客様にも、既存のお客様の間でも、評判がよかった。
最初は。
通常はデリヘル専門の、元ボーイのお友達のAさんも、この店に一度来てくれた。
「いらっしゃいませ〜。んん〜チュッ!!」
席に着くなり、同席したセクキャバ嬢が、お友達Aの顔に手を添えると、唇にキスをした。
久しぶりの柔らかいキスの感触にお友達Aは興奮した。
何より、自分にキスをしてくれたあと、微笑みながら自分の顔をじーっと見つめてくれるそのコが、まるで本当の恋人のように思えた。
お友達Aは、セクキャバ嬢を抱き寄せると、ディープなキスを繰り返した。
セクキャバ嬢も舌をお友達Aの口にねじ込んできた。
お友達Aはうっとりとそれを堪能した。
セクキャバ嬢のヌメヌメの柔らかい舌とお口と唇を味わった。
ハッスルタイムには、セクキャバ嬢にアソコを舐めてもらった。ここでそこまでする子は少ないと聞いていたので、お友達Aは感激した。
A君は帰るときには、女経営者に、
「社長。とてもよいお店だと思いますよ」
と、感想を言ってくれた。
でも、お友達Aは、翌週にはデリヘル嬢を呼んだ。
そして、大好きなそのコとも、あのようなヌメヌメのキスがしたくって、また、キスした後の彼女の微笑みが見たくって、お友達Aはキスを迫った。
「だめです」
とデリヘル嬢はまたしてもお友達Aとのキスを拒否した。
悲しくなったし頭にきたお友達Aは、デリヘル嬢さんに向かって言うべきではないことを言ってしまった。
「この前、知り合いのやっているセクキャバ店に言ったんだ。
そこはたくさん愛情のこもったキスをしてくれた」
デリヘル嬢もお客さんに言うべきでないことを言い返した。
「どこのお店でも、お好きに行かれたらいいじゃないですか?
どうぞご勝手に」
そこから、気まずいムードになってしまった。
機械的に性処理をされたあと、不機嫌なデリヘル嬢が帰る姿を、同じく不機嫌な顔でAは見送っていた。
しかし、帰ろうとしたデリヘル嬢は急に振り向くと、お友達Aに近づいてきた。
顔は不機嫌な顔のままだった。
でもデリヘル嬢は、本当に軽く、一瞬、お友達Aの唇に自分の唇をくっつけた。
くっつけたと言うか、触れただけだった。
一瞬だった。
そしてデリヘル嬢は、くるりと向こうを向くと、急いで帰って行った。
お友達Aは、その一回のさわやかな思春期のようなキスにクラクラした。
彼はデリヘル専門の人に戻った。
一方、セクキャバ店のお得意様の常連のBさんは、自らキスをしてくる女の子たちと1回か2回は、はしゃいで楽しく遊んではいた。
しかし、Bさんはやがて店に来なくなった。
Bさんが来なくなった頃からだろうか、他の客足も遠のきだした。
どうしたことだろう?
エロ女経営者は、お客さんに感想をアンケートを書いてもらうようにした。
何がいけないのか、店の改善点を探ろうとした。
また女経営者は、社長自ら店に足を運んでは、お話ができる昔からの常連さんたちに直接、感想をヒヤリングした。
アンケートと、女経営者の聞き取りの一部には以下のようなものがあった。
「ここのキスってなんかわざとらしい。
初対面が恋人のワケないじゃないですか?」
「気まぐれだったり、ツンデレだったり、なぜかプライドが高かったり、素人っぽい子が多かったからこの店好きだったのに、最近、なんかみんな”ザ・商売人”みたいな女の子ばっかになっちゃったよね。
そのくせ、できるエッチはやっぱり限りがあるし」
「最初は服の上からしかアソコを触らせてくれなかった翔子ちゃんが、恥じらいながら、抵抗しながらも、だんだん、僕のことを好きになって、少しずつ直接触らせてくれるようになったりして、そういうとこがよかったのに。
今、全員が最初から満面の笑みで、いきなりウェルカム体勢でつまんない」
「俺は嫌がる子に無理やりキスするのが好きだった」
この”キス店舗”の誕生を一番最初に褒めてくれた常連だったBさんは、”キス店舗”には来なくなったが、実はマリアちゃんのいる店に通うようになっていた。
Bさんのお気に入りだったキスNGのマリアちゃんの移籍した店舗は、ここから1時間以上遠かったのだけど、Bさんは頑張ってそっちに通うことにしたようだった。
キスしてくれなくても、Bさんはやっぱりマリアちゃんがよかったのだ。
そしてマリアちゃんは遠くから通ってくるBさんに対してお礼として、一回だけ、ほっぺにだが、チューをしてくれた。
もうBさんは、今後はマリアちゃん一筋!と心に誓った。
「経営側の小手先じゃないのよね。
やっぱり商売で大事なのは”人材”よ!
わかった?」
と、なぜか自分の提案ミスをなかったことのように、女秘書は元ボーイ君にそうに語った。
「いいのよ。
こういう失敗も。
私の店の今まで持っていた個性や魅力も再認識できたわけだし。
私の店にキスの安売りは不要だったのよ」
と女経営者は言った
「元の店の形に戻しましょう。
何よりBさんに無駄に遠くの店へ通ってもらう必要も、マリアちゃんに無駄に通勤時間をかけさせたり、こっちとしても無駄に通勤手当を払う必要もないしね」
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